《カメラの性能が良くなりすぎてこんな盗み撮りの仕方が出てきたのか…》《自衛のしようもないし、水着姿を赤外線カメラで透視撮影されるなんて最悪すぎる。どうしたら防げるの》
1月5日、Twitter上では「赤外線カメラ」というワードがトレンド入りした。ネット上に透視機能付きカメラを怖がるコメントが溢れたのは、前日1月4日に静岡県浜松市で起きた事件がきっかけだ。
「浜松市内の水泳施設にある屋内プールで、衣服などの透視機能がある赤外線装置付きのカメラを使い、水着姿の10歳代の女性を盗み撮りした疑いで会社員の男(53)が現行犯逮捕されました。男は同日に釈放されています」(週刊誌記者)
波長の長い近赤外線光は、可視光よりも物体を透過しやすい性質があり、水着や薄手のシャツであれば生地を透過してしまうという面がある。同容疑者はこの赤外線の性質を悪用し、水着の女性の透視撮影を試みたと考えられる。ネット上ではカメラの性能が進歩した結果起きてしまった犯罪だと捉える者も少なくないが、こうした悪質な透視撮影は今に始まったことではない。
「2000年代初頭、赤外線カメラによる撮影被害が急増し、社会問題化しました。特に被害が深刻だったのは、女子水泳選手をターゲットにした盗み撮りです。被害が絶えなかった事態を救ったのは、スポーツウェアメーカーのデサント。同社は2004年に特殊素材『ビデオプルーフ』を開発しました。これは市販の赤外線カメラで使用されている波長の赤外線を吸収する仕組みで、水着の裏地に使用することで透過を防止する効果があります。同年に開催されたアテネ五輪には、この素材の水着を着用して出場する女子選手も多かったです」(前出・週刊誌記者)
スポーツ用水着にはかなりの割合でこの素材が使用されているが、ファッション性の高い水着などには使用されていない場合もある。赤外線ブロック機能付きの水着用アンダーウェアを販売している販売店もあるので、水着を着る予定がある女性は手に入れておいたほうが良いかもしれない。
(浜野ふみ)