自民党の後藤田正純衆院議員は1月5日、細田博之衆院議長宛てに議員辞職願を提出し、許可された。後藤田氏は2020年10月、テレビ取材で「20数年の政治家経験のすべてを徳島再生に注ぐ覚悟はある」と語っており、4月に行われる徳島県知事選に出馬する見通しだ。
後藤田氏は「カミソリ後藤田」と呼ばれた元副総理・後藤田正晴を大叔父に持つ、政界のサラブレッド。抜群の知名度も武器となり、徳島の小選挙区では連続7回当選。しかし、21年の衆院選では小選挙区で落選し、比例で復活当選した。選挙戦で後藤田氏は「徳島の民主主義を守る」「県民目線の県政を取り戻す」と訴え、県知事と県議会最大会派・県議会自民党が〝なれ合いの関係〟であると指弾し、対立関係にあった。
4月の徳島県知事選には、すでに自民党の三木亨参院議員が立候補を表明。地元自民党関係者の“後藤田離れ”は顕著で、後藤田氏の苦戦は免れない。
厳しい選挙戦が予想される中、鍵を握るのは後藤田氏が04年に結婚した女優の水野真紀だ。22年12月配信の「フライデーデジタル」によると、09年の衆院選では後藤田氏が危ないとの見方もあったが、水野が首長周りに挨拶にいき、票がまとまったとの逸話も残っているという。
勝利の女神ともいえる水野。県知事選でも助けを借りたいというのが後藤田氏の本音だろうが、実現は簡単ではない。
「やはり、後藤田氏の2度に渡る不貞報道が響いています。11年に東京・銀座の高級クラブのホステスとの不貞、18年には愛人関係にあったとされる女性から結婚詐欺の被害にあったとして、損害賠償訴訟を起こされたことが報じられました。最初の不貞が発覚した後も、水野は後藤田氏の選挙戦を徳島まで出向いて応援。ところが、2度目の不貞報道後の21年は後藤田氏の選挙戦を手伝っていません。その影響か、後藤田氏は小選挙区で落選。県知事選でも勝利の女神の力を借りたいはずですが、水野がどう出るか…」(週刊誌記者)
徳島県民より先に妻の支持を得ることが最重要任務だ。
(石田英明)