ロッテOBが回顧、村田兆治「マサカリ投法」の意外なウイークポイントとは?

 11月11日早朝に他界した通算215勝の名球会投手・村田兆治氏。村田氏のロッテ時代の後輩で、現在は野球評論家の愛甲猛氏が翌12日、自身のYouTubeチャンネル〈愛甲猛の野良犬チャンネル〉を更新して、在りし日の村田氏を偲んだ。
 
 村田氏と言えば、投げる直前に右腕をだらりと下げ、そのまま後ろに倒れてしまいそうな姿勢からダイナミックに投げる「マサカリ投法」が思い出されるが、その変則フォームに隠された意外な秘密を明かしている。
 
「村田さんて‥‥亜麻仁油ってアブラがあるんですよ、それを試合前に2缶くらいグローブに塗って、ものすごく重くして、カチカチなんですよ。何でそれをやるのかと言うと、マサカリ(投法)のバランスなんですって。だから、捕るためにグローブしてるわけじゃないんですよ」

 ゆえに、当時のトレーナーによれば、「(完投すると)兆治くんは投げた右腕より、左腕の方が張る」そうだ。また、球団の寮長は、「兆治は守備が上手かったら、あと20勝はしていた」と話していたという。

 最多勝利1回、最優秀防御率3回、最多奪三振4回(当時連盟表彰なし)、最多セーブ投手1回と数々のタイトルに輝いた村田氏。ゴールデングラブ賞が無かったのは、そういうところに要因があったのか‥‥。

 王貞治氏は30本塁打を打って引退したが、村田氏も22年の長きに渡り現役を続け、最後の年に10勝を挙げて引退している。

「野球に実直」「マウンドで死ぬ人だと思っていた」

 愛甲氏はそう村田氏を振り返っている。村田氏の功績は永遠に球界に残り続けるだろう。

(所ひで/ユーチューブライター)

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