スシローが不適切告知を謝罪、期待される新機能「品切れ情報がひと目で…」

 回転寿司チェーン「スシロー」を運営するFOOD&LIFE COMPANIESは11月1日、一部キャンペーンにおいて、品切れにも関わらず告知をし続けたことが、景品表示法違反(おとり広告)にあたると消費者庁から措置命令を受けたことなど、昨年末から続く一連の不祥事について謝罪した。

「スシロー」の公式ホームページに「弊社の不適切な告知に関するお詫び、並びに、お客さまの信頼回復に向けた取り組みについて」と題した文書を掲載。度重なる不適切な告知について、「お客様をはじめ、お取引先さま、多くのステークホルダーの皆様に多大なるご迷惑をおかけし、大きく信頼を損ねてしまいましたことを、深くお詫び申し上げます」と謝罪。創業以来大切にしていた、顧客の声に真摯に寄り添い、顧客の立場で物事を判断する姿勢と、企業としての生産性・収益性の向上を追求する姿勢のバランスを崩し、誤った経営判断から一連の不祥事につながってしまったと反省の弁を綴った。

 また、信頼回復を目指した取り組みとして、従業員の景品表示法理解・遵守徹底のため、教育機会を増やすことや、販促物ツールにおいて新たな表示基準を設定すること、キャンペーン商品の販売総量の明示と、品切れの際には利用者に周知させるシステムなど、これまでの告知・広告の方針を一新すると掲げた。
 
 この取り組みによって大きく変わったのは、公式アプリ・ホームページと、店頭の受付画面で品切れの商品がひと目で確認できるようになったことだ。店舗に到着し、受付時に確認できるのはもちろんのこと、来店前にもスマホで品切れ情報を確かめることが可能になったのは利用者にとって大きいだろう。

 また、創業以来大切にしてきたという「お客さまの声をカタチに」「お客さまに、精一杯。」という方針を見つめ直した形か、公式ホームページには「商品の仕上がりにご満足いただけなかった場合はスタッフにお申し付けください」と、大きく記載された。「ネタが小さい」「広告と違う」など、利用者の不満をその場で解消する取り組みだろう。

 同社は「うまいすしを、腹一杯。うまいすしで、心も一杯。」という、創業以来の理念に立ち戻り、信頼回復を約束した。炎上続きで足が遠のいていたスシローファン達は、これらの取り組みで戻ってくるのだろうか。

(浜野ふみ)

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