プロ野球「ベンチ裏」地獄耳座談会(2)「岡田監督再登板」で内紛状態

D(遊軍記者) フロントの暴走といえば、やっぱり阪神は外せませんね。

A(スポーツ紙デスク) 球団からの「出禁警告通達」を「週刊文春」がスッパ抜いてたな。

E(在阪スポーツ紙記者)かいつまんで言うと、「次期監督について、球団幹部への取材は自粛しろ。予測の報道も出すな。やったメディアは今後取材協力しないぞ」ということですね。いちおうCSの可能性が残るうちは、ということでしたが。関西ではタイガースの記事がないと売れないので、従わざるをえません。

A 事実上のメディア統制だな。やっぱりあの監督候補のOBのせいなの?

E 再登板が噂される岡田彰布元監督(64)ですね。矢野燿大監督(53)の後任は平田勝男二軍監督(63)の昇格がほぼ内定と言われていますが、岡田さんの線も消えてはいません。球団の親会社・阪急阪神ホールディングスの角和夫会長(73)と岡田さんは早稲田大学の同窓で昵懇の関係ゆえ「岡田新監督」を望んでいる。しかし、岡田さんは気難しくて、先に情報が漏れればヘソを曲げかねない。しかもややこしいことに、球団と阪急阪神HDは決して一枚岩じゃない。球団側も親会社に監督人事の主導権を握られたくないですし、報道によって世論が「岡田再登板」の流れになってしまうことを防ぎたいのでしょう。

B(パ・リーグ関係者) 依頼するにしろ見送るにしろ、ヘタに刺激したくない、と。

E そうそう。だから出禁の話は球団の谷本修取締役オーナー代行者(57)がじきじきに発案し、マスコミに釘を刺した。いわば「岡田アレルギー」への過剰反応ですね。

D 谷本オーナー代行者も〝暴走癖〟のある人。マスコミに対して失言も多く、あとで広報が「あれは書かないでください!」って慌てて寄ってくるタイプ。やりたがりの言いたがり、って感じで編成に口を挟んでくるから、チームで指導経験があるOBなどは「矢野が辞めたいと言うのもよくわかる」と漏らしていました。

C(NPB関係者) 私の知る限りでは、鳥谷敬(41)や藤川球児(42)も「阪神の監督だけはやりたくない」って言ってるらしいですね(笑)。巨人はどうなんですか? 坂本勇人(33)の一件はけっこうバタバタしたんじゃ?

A それがそうでもなかったんだよ。あの中絶騒動も巨人フロントにとっては「当事者同士で示談で解決していること」なんだよな。少なくともウチには「報じるな」という圧力は来てない。ただまあ、何も言われないから扱います、というわけにはいかんよなあ。

D 無理ですね。直前に長嶋茂雄終身名誉監督(86)が倒れたじゃないですか。坂本の一件に触れたら、長嶋さんについても取材させてもらえなくなるのは明白ですから。忖度しないわけには‥‥。

A 会見に「けつあな」ならぬ「けつせき(欠席)確定」じゃ笑えないか。

*「週刊アサヒ芸能」10月5日号掲載

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