弁当チェーン大手「ほっかほっか亭」が説明が不十分のまま「値上げ」していたことが明らかになり、物議を醸している。
フードライターが解説する。
「ほっかほっか亭総本部によると、エネルギー価格の高騰を受け、企業努力だけでは吸収が難しいとして、8月1日から大阪府にある4店舗で、商品1点ごとに10円を請求する『エネルギーサーチャージ』を試験的に導入したといいます。しかし、限定的な導入だったため、公式サイトや公式Twitterなどでは告知しておらず、店舗内の掲示やレシートでしか説明されていなかったことから《説明が不十分すぎる!》《航空券じゃないんだからさ…》などと混乱を呼びました」
確かにネット上にも多くの批判が寄せられている。だが、その一方で商品自体を値上げせず「エネルギーサーチャージ」でまかなうという対策に賞賛の声も相次いでいるのだ。
《今後、光熱費が下がればエネルギーサーチャージは見直されるらしいし、面白い試みだと思うけどな》
《商品代を一度値上げしちゃうと値下げされることはほぼないから、導入後も撤回可能なエネルギーサーチャージは素晴らしいアイデア》
《意味わからん便乗値上げとかステルス値上げとかするところよりも、むしろ誠実だと思う》
経済ライターもこう言う。
「導入された店舗では客に対しエネルギーサーチャージについて声掛けもしていなかったようなので、周知させる努力が足りておらず、批判を受けたのも仕方ないと思います。ただ、アイデア自体は非常に面白いですね。確かに値上げしてしまうとメニュー表や広告、ポップなどを作り直さなければならなくなりますが、エネルギーサーチャージならそれも不要で経費を抑えられ、状況に応じて撤廃もできる。今後は見習うところも増えてくる可能性はあります」
エネルギーサーチャージが一時値上げのトレンドになるかもしれない。
(小林洋三)
*写真はイメージです。