2007年、流行語大賞にも選ばれた「どげんかせんといかん」のスローガンで、宮崎県知事選に初当選したタレントでコメンテーターの東国原英夫氏。任期満了後の11年、都知事選に鞍替え出馬して落選。12年衆院選で日本維新の会から比例で初当選するも13年に辞職した。17年に出演したバラエティ番組で政界復帰について「無理、無理、無理」と完全否定していたのだが‥‥。
今年12月に予定されている宮崎県知事選に東国原氏が出馬を検討していると、7月25日配信の「日刊スポーツ」が伝えた。知事選では地元宮崎から毎回オファーがあるというが、今回は「その熱量が強い。熟慮しています」とのこと。その後、支援者らに出馬の意思を伝えたことを各紙で報じられた。現知事は、東国原氏が知事時代に副知事を務めた河野俊嗣氏。3選を果たしており、4選を目指しすでに出馬表明していたが、ここにきて再考する可能性もあるという。
タレントとしての知名度に加え、テレビの情報番組ではコメンテーターとしても活躍。出馬すれば最有力候補となるはずだ。再び、宮崎を〝どげんか〟してくれるのか。
東国原氏が知事時代、特に力を入れたのが職員の意識改革。17年5月配信のビジネス情報サイト「Biz Drive」によると、東国原氏が出馬したきっかけは官製談合(公務員が不正に関わる談合)で当時の知事が辞職したこと。県庁内の空気を変えるために東国原氏は「ごく普通の車を公用車」とし、知事室の豪華な椅子を取っ払い、「小学生や中学生が使っているのと同じ机と椅子に取り替えました」と改革に乗り出した。
当時、東国原氏が使用した公用車はトヨタ・クラウンのハイブリッド車。ガゾリン代だけで年間30万円以上の節約になったという。現在の河野知事の公用車はどうなっているのであろうか。
「20年11月更新の宮崎日日新聞のニュースサイト『プレみや』によると、トヨタ・アルファード(467万円)だそうです。ミニバンの高級車として知られています。燃費は悪くなさそうですが、東国原氏から見れば贅沢に感じるのではないでしょうか。また、18年11月更新の『マイナビ農業』に河野氏が登場し、知事室での写真も公開されています。机も椅子も豪華ではありませんが、小中学生が使っているものには見えませんでした」(スポーツ紙記者)
東国原氏が当選した暁には、コロナで傷んだ宮崎経済と沈んだ県民の気持ちを、どう盛り上げてくれるのか。次の改革が楽しみだ。
(石田英明)