au大規模通信障害で「公衆電話」に脚光!「5年で4万台削減」は大丈夫か?

 7月2日未明にKDDIが展開する「au」の携帯電話サービスで大規模通信障害が発生し、約4000万回線の通話やネットがつながりにくい状況となる中、SNSでは「公衆電話」がトレンド入りするなど注目が集まっている。

「KDDIによると、音声通信の交換機に処理能力を超えるデータが集中したことで2日の午前1時35分ごろから障害が発生。au、UQモバイル、povoに加えてKDDIの回線を使っている楽天モバイルの一部もつながりにくい状況となりました。このほかにも、一部銀行のATMが利用できなくなったり、ヤマト運輸の配達状況を確認するシステムが止まったり、ライブなどの電子チケットが表示されず入場できないといったトラブルが続出。金子恭之総務相が緊急会見を開き『電気通信事業法上の重大な事故』と説明するに至りました」(社会部記者)

 障害を受けてauショップには通常の4倍以上の客が殺到し、事情説明を求める声が相次いだというが、もうひとつauユーザーが殺到したのが公衆電話。《友達と待ち合わせをしているのに携帯がつながらなくなったから何十年かぶりに公衆電話を使った》という人も少なくなかったようで、公衆電話をはじめて使ったという若者からは《公衆電話初めて使ったけど、受話器を取らずにお金を入れたら何度もお金が戻ってきてパニックになった》といった報告もネット上で見られた。
 
「ITツール比較サイト『STRATE』が今年の6月28日に発表した公衆電話に関するアンケート調査によれば、10代から20代前半の男女およそ3割が『公衆電話を使ったことがない』と回答しており、見たことすらないとの回答も1割を超えていたそうです。公衆電話は携帯電話の普及により利用者が激減。毎年大幅な赤字を記録していることから、今年2月にNTT東日本・西日本は5年間で全国約10万9000台から約4万台削減する方針を明らかにしています。今後はさらに公衆電話を探すのに苦労するでしょうね」(フリージャーナリスト)

 昨年10月にはNTTドコモでも大規模通信障害が発生したばかり。自然災害や今回のような事態の時にも、できる限り公衆電話は残しておいてもらいたいものだが…。

(小林洋三)

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