車ファン垂涎のポルシェとフェラーリが、気炎を上げている。
コロナ禍と半導体不足の逆風の中、今年5月の日本国内販売台数はポルシェもフェラーリもともに、5月期として過去最高を記録した。食料品と電気代の相次ぐ値上げラッシュで昼食代の捻出にも苦労する身としては、同じ国の話題とは思えない。いったい何が起きているのか。
「これは高額所得者の反乱です」
と解説するのは、フィナンシャルプランナーである。
「新型コロナの経済対策では、高額所得者は何の恩恵も受けられませんでした。子育て世帯への臨時給付金も、共働き世帯を除き『年収960万円超え』の世帯は給付対象から除外されました。さらに税金が原資のコロナ給付金詐欺が連日報道され、国税庁職員までもが給付金を騙し取っていた」
高額所得者が、税金を払うのがバカバカしいと思うのは当然のことで、
「新型コロナの影響を受けなかった自営業者であれば、税理士に相談して高級外車を必要経費に計上し、『合法的に』節税した方が賢明です。いや、高級外車に限りません。この2年、保険や証券の営業担当者は、コロナに対応する医療保険と節税対策商品の問い合わせに追われています。ただ、顧客からの問い合わせに忙しくても、給与は一向に上がらない。それが問題なんですが…」
富豪と貧者、二極化はますます進む。