創成期のJリーグでは代表クラスが揃うビッグクラブとして君臨したが、00年代半ば以降は低迷。今シーズンもJ2で14位(第19節終了時点)と苦戦を強いられている東京ヴェルディ。実は、この名門クラブが遠く離れたインドネシアのネット上で大炎上している。
その原因となったのは、今年2月に完全移籍が発表された同国代表DFのプラタマ・アルハン。若干20歳ながらフル代表不動の左SBとして活躍し、甘いマスクもあって現地では知らない者はいないほどのスター選手だ。
だが、すでにシーズン中盤に差し掛かっているが、リーグ戦・カップ戦ともに先発はおろか途中出場もゼロ。しかも、ベンチ入りすらできていない。そうした状況の中、5月4日に行われたリーグ第14節のベガルタ仙台戦が炎上の引き金になったと言われている。
「当日、試合会場の味の素スタジアムではインドネシアフェスが開催。アルハン選手のリーグ戦初出場が期待されていましたが、この試合もメンバー外となっています。それもケガなどによる離脱ではないため、母国サポーターの不満が一気に爆発したのでしょう」(スポーツ紙サッカー担当記者)
東京Vのインスタグラムのフォロワー数はJリーグクラブの公式アカウントではダントツの1位だが、これはアルハン入団後に多くのインドネシア人サポーターが登録したことによるところが大きい。近年、Jリーグでは札幌時代にベストイレブンに選ばれたこともあるタイ代表のチャナティップ(現川崎)など東南アジア人選手の活躍が目立っている。それだけにインドネシア人の間では落胆の声も多く、それが炎上という形で出てしまったようだ。
「監督の起用法に対する不満のコメントがほとんどですが、彼の合流はリーグ開幕から1ヶ月が過ぎた3月23日。それも逸材とはいえ、ワールドクラスの大物ではありません。初めて海外リーグで母国よりもレベルが高く、コンディション調整や戦術理解の面で時間がかかるのは当然のこと。実力的には十分通用するはずなので、いずれ試合にもコンスタントに出場できるようになるはずです」(同)
チームに合流してからまだ2ヶ月足らず。もう少し温かい目で見たほうがよさそうだ。
※画像は本人インスタグラムより