日曜日に勝てない!桑田真澄コーチが苦悶する「先発6番手」の不在

 今年の巨人は、日曜日に勝てない。5月29日の北海道日本ハムファイターズ戦を落とした。同カードは1勝2敗で負け越したが、原巨人は31勝24敗。首位・東京ヤクルトとは2ゲーム差であり、ペナントレースに大きな影響はないだろう。

 しかし、今季は日曜日の勝率が悪すぎるのだ。日曜日の成績は2勝8敗(5月29日まで)。4月24日から「日曜日だけで6連敗」となった。その敗因は桑田真澄投手チーフコーチにありそうだ。
 
「29日の先発は横川凱。横川は前日の練習中に先発を伝えられたと話していました。その件を桑田コーチにぶつけると、『どういう状況であれ、結果を出さなければ』と厳しく突き放していました」(スポーツ紙記者)

 ここまでの「日曜日の10試合」を振り返ってみると、赤星優志が5試合、その後は高橋優貴が4試合に先発し、29日は横川がチャンスをもらった。先発ローテーションの5、6番手がイマイチなせいもあるが、登板を決めたのは桑田コーチである。今は日曜日がもっとも不安定な先発になっているような気もするが…。

「菅野智之を中心に考えているからですよ」

 と、球界関係者は指摘する。そもそも、巨人は「菅野、戸郷翔征、赤星、山崎伊織、メルセデス、堀田賢慎」の6人で開幕ローテーションを編成した。その後、結果を出せなかった投手が落選し、シューメーカーらと入れ代わったが、こんなウラもあったそうだ。

「菅野の次を山崎、6連戦の最後を堀田に任せてスタートしました。エース菅野なら長いイニングを任せられる、つまり菅野が投げる試合は救援投手を大量投入しなくて済むと読んで、菅野の前後に未知数の若手を配したわけです。その若い投手が先発する試合は、菅野が投げる試合に休んだ救援投手を十分投入できる、と」(同)

 堀田はシューメーカーと入れ代わった。しかし、赤星の代わりとなるはずだった高橋が結果を出せず、横川もそのチャンスをモノにできなかった。二軍調整中だったアンドリースの昇格は決まったが、こちらは外国人選手の出場枠があるため、シューメーカーをいったん一軍登録から抹消しなければならない。つまり、あと1人、“生え抜きの先発投手”が出てこなければ、「日曜日に勝てない」状況から抜け出せそうにないのだ。
 
「ベテランの井納翔も昇格してきましたが、リリーフで使うと聞いています」(前出・スポーツ紙記者)

 赤星の調整が遅れているとの情報も聞かれた。「日曜日に弱い」は、しばらく続きそうだ。

(スポーツライター・飯山満)

スポーツ