予言ドラマと噂される政界進出前のゼレンスキー大統領の主演ドラマとは?

 ロシア軍に必死の抵抗を続けるウクライナのゼレンスキー大統領は元芸能人。国民的コメディアンとしてだけでなく俳優としても活躍しており、その代表作が大統領役を演じた同国の大人気ドラマ「国民の僕(しもべ)」(※現地語表記「Слуга народу」)だ。
 
 当時、ウクライナ国民なら誰もが知っている大物芸能人だった彼が政界進出を目指すきっかけとなった作品。主人公は高校で歴史を教えていたごく平凡な30代の教師で、政権批判を行っていた様子を生徒が盗み撮り。しかも、動画サイト上に無断投稿した映像が大バズリしてしまい、本人の知らないところで大統領選に出馬するためのクラウドファンディングが立ち上がって立候補することに。選挙では不利だった下馬評を覆して当選を果たすサクセスストーリーになっている。

 日本でも、木村拓哉演じる小学校教師が首相に就任した08年の月9ドラマ「CHANGE」を覚えている人もいるだろう。政治体制や選挙の仕組みこそ異なるが、あれと似た設定といえばわかりやすいかもしれない。ただし、ウクライナ事情に詳しいジャーナリストによれば、「日本に例えると、NHKの朝ドラや大河ドラマ並みの人気を誇った作品」とのこと。物語では当選後もストーリーが続き、3シリーズ全51話+映画版の長編で見応えは十分すぎるほどだ。

 そんな「国民の僕」だがロシアがウクライナ侵攻を始めた2月24日以降、ゼレンスキー大統領が連日各国のニュースで取り上げられると検索ワードランキングも急上昇。ドラマは作品名が付けられたYouTubeの公式チャンネルにて公開中で、本編を含むドラマ関連動画の視聴回数はすでに10億回を突破している。

「YouTubeなら翻訳設定と字幕設定を変えることで、日本語字幕で視聴することができます。純粋に政治ドラマとしても面白く、日本人の間でもファンが増えています」(同)

 同作はフィクションながら作品を通じてウクライナという国を知ることもできる。気になる方はぜひ見てみてはいかが。

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