新型コロナウイルスの感染拡大により夜の街の人出は大幅に減少したが、一方で人気となっているのが女性らに謝礼を支払って飲み会に参加してもらう「ギャラ飲み」だという。アプリから簡単にマッチングできるとあって利用者が急増しているが、東京国税局が調査したところ、派遣された女性らの税金の申告漏れが相次いでいることが判明。ネット上では取り締まり強化を求める声が相次いでいる。
「ギャラ飲みはマッチングサービスをおこなう運営会社が、アプリからの依頼を受け『キャスト』と呼ばれる女性らを集合場所に派遣。利用者は運営会社に料金を支払い、運営会社からキャストに報酬が渡される仕組みになっています。ただ、運営会社とキャストの間には雇用契約がなく税金が源泉徴収されていないため、所得が一定額を超えれば所得税の納付義務が生じ、また年収が1千万円を超えた場合は消費税を納税する必要があるのです」(社会部記者)
コロナ禍に多くの女性の雇用が失われる中、ギャラ飲みのキャストとして働く女性も増えているようで、月収100万円以上を稼ぐことも決して珍しくないという。そのためネット上では、《知らなかったでは済まされない。しっかりと徴収してください》《どんどん取り締まってほしい》《追徴金もしっかり徴収して》といった怒りの声が多くあがり、また《夜の飲食店で働く女性も納税していないケースが多いと聞くし、もっと取り締まりを強化した方がいいのでは》《そろそろ性サービス業界にもメスを入れるべき。飲食店のほうも、ホストやホステスが客から高額な金品を贈与されても税金なんて払ってないのでは》と、ギャラ飲みの他にも締まり強化を求める声も見られる。
「国税庁が発表する申告漏れ額上位10業種ではキャバクラが常連で、ほかにも、性サービス業は昨年度のランキングに含まれていませんでしたが、これはコロナ禍で正しい税務調査ができなかっただけで、20年まで23年連続で上位5位に入るなど、税金の申告漏れが多い業界として知られています。ギャラ飲み同様、こうした業界で働く人たちには納税の知識がなく申告しないケースも多いといいますが、この時期に東京国税局からギャラ飲みの申告漏れについての情報が出るということは、確定申告に向けて周知徹底させるということだと思います」(フリーライター)
きちんと納税されることを願うばかりだ。
(小林洋三)