横浜市教育委員会が市内の小中学生を対象に行ったゲームやインターネットに関する実態調査で、生徒の約1割がゲーム依存傾向にあることが分かったという。しかしこの結果にネット上では、《絶対に1割どころじゃないと思う》と嘆く親たちの声が飛び交っている。
「同調査は、20年10月に横浜市の18区からそれぞれ小中学校を1校ずつ選んでアンケートを実施したもので、『この一年の間に、ゲームをしている時のことばかり考えていた時期がありましたか』など9問のうち、5問以上に『はい』と答えたゲーム依存傾向にある生徒が8.9%と、およそ1割が該当したといいます。また、同様にインターネット依存傾向にある生徒は9.4%を占めていたとのこと」(社会部記者)
これにネット上では、《ウチの子供は家に帰ればずっとオンラインゲームしてる。家族旅行中でもスマホでゲームしてるし、間違いなく依存しているように思う》《友達と家に集まってゲームしてるし、外に出掛けたと思っても公園でゲーム。依存は1割どころじゃないと思う》《長男がゲーム依存症っぽくなったからゲーム辞めさせようとしたんだけど、それで喧嘩が絶えなくなって関係がスゴく悪くなった》《自分の子供にはゲームをやらせないようにしているんだけど、友達がみんなやってるから「やりたい、やりたい」がスゴい。仲間はずれにされても可哀想だし、依存されても困るし、どうしたもんか…》など親たちの嘆きが相次いで投稿されていた。
ゲーム依存の問題を巡っては、19年に世界保健機関(WHO)がゲームのやりすぎで日常生活が困難になるゲーム障害を国際疾病として正式に認定すると、中国では未成年のオンラインゲーム使用を週末1日1時間に限定すると発表。20年には日本の香川県でも「ネット・ゲーム依存症対策条例」が制定され、18歳未満のゲーム時間は平日では1日60分、休日は90分、スマホの利用は中学生以下なら午後9時まで、それ以上は午後10時までと定められた。
「しかし、香川県教育委員会の調査によれば、条例の影響で子供たちのネットやゲームをする全体の時間は減ったものの、ネット・ゲームへの依存傾向はより増加していることが明らかになっているのです。特にオンラインゲームは今の子供たちにとって欠かせないコミュニケーションツールとなっていますから、無理に辞めせようとすると逆効果の結果を招くことにもなりかねません」(ITジャーナリスト)
大人でもゲーム依存してしまう人は多いだけに、特に依存傾向の強い子供たちへの対処は相当難しいだろう。
(小林洋三)