「ヤマサ醤油」コロナワクチン原料製造に「JINが現実になった!」称賛の声

 米ファイザーやモデルナの新型コロナウイルスmRNAワクチンに、正保2年(1645年)の創業の老舗醤油メーカーである「ヤマサ醤油」が製造する原料が使われている――そんな報道に、ネット上では《「JIN―仁―」が現実になった!》と話題になっている。

「同社が製造しているワクチンの原料は、『シュードウリジン』と呼ばれる免疫作用を制御する物質とのこと。新型コロナウイルスmRNAワクチンは人間の体内に入ると、免疫が働いて異物として排除しようとしてしまうのですが、『シュードウリジン』で構成されたmRNAは免疫が作用しないように働きかけることができるといいます」(社会部記者)

「ヤマサ醤油」は、うまみ成分である「核酸化合物」の研究を続けており、1970年代からは調味料製造の技術を応用して抗ウイルス剤などを製造。今では同社の売上の約1割を医薬品関連事業が占めるまでに成長したのである。ファイザーやモデルナに「シュードウリジン」を提供しているのは世界に数社しかないが、そのうちの1社が「ヤマサ醤油」なのだ。

 これにネット上では、《ドラマ「JIN」で、江戸期にペニシリン精製に大貢献していた会社なだけはありますね》《これは完全に「JIN」の世界。日本の醤油メーカーが世界を救っていると思うと胸熱》《「JIN」ファンとしては違う世界線で伏線が回収されたようで本当に嬉しい!》など歓喜の声が上がっている。

「2011年に放送されたドラマ『JIN―仁―』(TBS系)では、『ヤマサ醤油』七代目当主である濱口梧陵が、私財をなげうってペニシリン精製に貢献したことが描かれています。もちろん、実際の日本の江戸時代にはペニシリンは存在しておらず、同社がペニシリン精製に関与していたというのは完全なフィクションではありますが…。ただ、梧陵は蘭学強い興味を持ち、研究者のパトロンとして多額の寄付をおこない、日本医学の発展に貢献した人物とされています。梧陵DNAが現在も脈々と受け継がれ、コロナワクチンの製造に一役買っていると思うと、同じ日本人として誇らしい気持ちになりますね」(前出・社会部記者)

 今後、「ヤマサ醤油」は30億円強を投資して医薬品関連の新工場を本社敷地内に建設するといい、難病治療への効果が期待される新薬も製造するという。

(小林洋三)

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