利用者の相次ぐ負傷報告を受けて8月12日から安全総点検を実施。今も運休が続いている富士急ハイランドの人気アトラクション「ド・ドドンパ」。発進直後に最高速度の時速180キロに達する圧倒的な加速力で、しかもスピードは国内のジェットコースターでは最速。これを目当てに訪れていた人も多かっただけに気になるところだ。
ちなみに現在、日本国内には約200種類のジェットコースターがあるが、そのすべてが加速性などのスピード面を重視しているわけではない。反対にゆっくりと進む超低速のコースターも存在する。
なかでも〝日本一遅いジェットコースター〟として認定されているのが、仙台市太白区にある八木山ベニーランドの『エアロ5』。世界シェア20%以上を持つアミューズメント施設向け遊具メーカー、ザンペルラ社(イタリア)製のコースターだ。
昨年11月放送の「最高の最下位!」(読売テレビ・日本テレビ系)の番組内で最高速度を測定。このとき時速14.8キロを記録し、あらかわ遊園(東京都荒川区)の「ファミリーコースター」の15.3キロを僅差で抑え、見事(?)日本一に輝いている。
「コースは全長109メートルで、これを反転走行して2周します。宙返りも激しいアップダウンもないですが、吊り下げ式なので各コーナーでは車体が左右に揺れて浮遊感はありますね。地上からわずか数メートルの高さなので高所恐怖症の方でも大丈夫。加速しないのでGなどもまったくかからず、小さなお子さんでも安心して楽しめると思います」
そう説明するのは、実際このアトラクションに乗ったことがあるテーマパークに詳しいライター。エアロ5とド・ドドンパとの速度差は、実に165キロ。自転車並みの速度しか出ず、絶叫マシンには程遠いが親子でのんびり楽しんだりするには、むしろこのくらいがちょうどいいのかもしれない。
(トシタカマサ)