アルコール販売・持ち込み禁止の「フジロック」それでも会場内では…

 8月20~22日の3日間にわたって新潟県湯沢町の苗場スキー場で開催されたフジロックフェスティバル。例年10万人以上だった入場者数を半分以下に抑え、アルコール類の販売・持ち込み禁止、入場時やシャトルバス乗車時の検温実施など感染防止対策を行っていたが、この時期の開催には批判的な意見も多かった。

「駐車場の車は半数以上が首都圏ナンバー。しかも、お客さんはいつもの年よりも20代と思われる方が圧倒的に多かったですね」

 そう話すのは、イベントスタッフの一員として参加していた男性。期間中は入場ゲートで荷物検査が行われたが、空港の保安検査などと違ってあくまで簡易的なもの。実際には中身をすべてチェックするわけではなく、持ち込もうと思えば可能な状況だったとか。

「私が直接確認したわけではないですが一部の来場者はルールを無視し、会場内でお酒を飲んでいたようです。中身をコップなどに移せば見つけようがないですし、キャンプサイトならテント内でバレずに飲むのは容易です。実際、会場内での飲酒を匂わせるSNSの書き込みもあったと聞いています」(同)

 ただし、飲酒が禁止されているのは会場内だけ。苗場エリアだけでなく、近隣の越後湯沢など周辺地域の宿泊施設は来場者たちで満室となり、夜は部屋で酒盛りする者たちもいたという。

「私は一般のお客さんも泊まっていたホテルだったんですけど、あちこちの部屋で若者のグループが夜中まで騒いでいました。会場内で飲めないこともあり、そういう人が今年は多かった印象はありますね。特にトラブルなどはなかったみたいですが、どの宿でも同じように酔って騒ぐ連中はいたようです」(同)

 せっかくアルコールを禁止にしても会場の外で酒盛りしては意味がない。イベント来場者や出演者、スタッフたちの間で感染が広がらなければいいが……。

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