コロナワクチン「早め接種の裏ワザ」を医師に聞いた

 新型コロナの感染が再び拡大している中、人と対面する仕事などで、1日も早いワクチン接種を望んでいる人は多いはず。だが、実際には先々まで予約が取れず、また具体的な接種時期の見通しすら立っていない人も少なくない。

 ただし、そんな人でもタイミングが合えば、すぐに接種できる方法があるという。「接種予約のキャンセルを狙うんです」と話すのは、自身のクリニックでワクチン接種を行っている北関東の医師。

「厚生労働省はワクチンの余剰廃棄を防ぐため、キャンセル分について接種券を持っていない人への接種も認めています。私の病院にもそういった問い合わせは毎日のようにありますよ。どの病院でも患者さんの体調不良などでキャンセルが出ることはあり、タイミングさえ合えばワクチンを打ってもらえる可能性はあります。コロナワクチンは専用の冷凍庫で保管されており、開封すると6時間以内に使い切る必要があり、翌日に回すことはできません。そのため、当日にキャンセルが出た場合、接種する人がいなければ破棄せざるを得ない。病院にとっても、キャンセル待ちは有用な制度です」

 ちなみにその日にならないとキャンセルかどうかわからないため、この院の場合は電話をするなら当日の午後のほうがいいという。ただ、すぐ病院に行くことができる人が条件となる。

「当院の場合は、1時間以内に来られることを条件に挙げています。一応、ウチの診察券を持っている方を優先するようにしていますが、そういう方ばかりからの問い合わせではないため、同じ自治体に住んでいる方であれば接種しています」(同)

 この方法を実践している人は実際に多く、「6月末までに一家3人のワクチン接種を2回分すでに終えました」と話すのは埼玉県内在住の40代会社員。

「ワクチン接種を行っている近所のかかりつけ医にキャンセルが出たため、それを利用しました。仮に感染しても重症化のリスクは抑えられますし、おかげで気が楽になりました」(会社員)

 最近は米国ワクチン接種ツアーというのも登場しているが費用は高額で、帰国後14日間の隔離も免除されない。それならば近所のクリニックにキャンセルが出てないか尋ねたほうが費用もかからない。地元の病院がワクチン接種を行っていれば、まずは問い合わせてみてはいかがだろうか。

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