50代からでも間に合う「リッチ脳」蓄財術(1)放っておけば誰もがビンボー

「令和」への改元に伴う10連休もあっと言う間に終了。旅行や外食などで、つい散財した読者も少なくないだろう。だがこうした浪費の陰には、脳のクセが大きく関係しているというのだ。そこで「リッチ脳」を手にするにはどうしたらいいのか。専門家のアドバイスとともに、完全チェックシートで「ビンボー脳」とおさらばしよう!

「人間の脳には放っておくと浪費する癖があって、これは脳のメカニズムの中に初期設定として組み込まれている。だから、最初はどんな億万長者も頭蓋骨内は『ビンボー脳』というわけです」

 と説明するのは「頭の中の貧乏神を追い出す方法」(KADOKAWA)の著者で脳神経外科医の菅原道仁医師だ。

 実は、浪費をしたり、節約を嫌がるのも、我々の脳にもともと備わる特性だという。無意識のうちにダラダラと出費を垂れ流してしまうため、結果的に本人はためているつもりなのに、なかなかお金がたまらない負の連鎖から抜け出せないというのだ。ただ、同氏によればこの「ビンボー脳」を、お金をためられる「リッチ脳」に変えるとっておきの方法があるとか。しかも年代に関係なく、50代からでもこれまでの「ビンボー脳」生活からおさらばできるというではないか。

「そもそも『脳の癖』は上書きが可能です。ですから『ビンボー脳』の癖を治せば浪費が減り、お金が殖える『リッチ脳』に転換することができる。しかも、脳には神経可塑性があるため、同じ動作や思考を繰り返すことで脳に癖がつく。ですから、金持ちになるための行動を繰り返すことで、スムーズにお金が集まるようになってくるというわけです」

 なるほど、朗報には違いない。確かに最初は弾けなかったピアノも何度も練習するうち、弾けるようになる。ただ、それと同様に脳の癖を改め鍛錬することで、浪費を抑えるだけでなく、稼げる脳へと変化することができるのだろうか。

 そのキーワードとなるのが、脳が「貧乏神」にハイジャックされやすいタイミングを知ることだという。

「本来、人の脳というのは新しもの好きで『プレミアム』や『一点もの』『入手困難』といったフレーズに弱い。加えて見栄っ張りなので、買った商品をSNSなどにアップした際、かっこいいね、すごいね!などと言われると『承認欲求』が満たされ、神経伝達物質であるドーパミンが多量に分泌されます。ドーパミンというのは基本的に我々に備わったシステムで、いわば行動の源泉。ですが、ドーパミンは一度放出すると消えてしまうため、高揚感が落ち着き、ふと冷静になると、あれ、なんでこんなもの買ったんだろう?と後悔につながることが少なくないんです」

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