思わぬ形で、大谷の活躍に相乗りできたNPB球団がある。スポーツ紙デスクの解説によれば、
「ヤクルトです。実は親会社がエンゼル・スタジアムのスポンサーで結びつきが強い。08年から無料配布や球場内での販売がスタート。17年からバックスクリーン付近に回転式の看板を設置しており、大谷がホームランを打つたびにテレビに映ります。進出当初はアメリカでは『セイフウェイ』というスーパーの棚にしか並んでいなかったのに」
コロナ禍において免疫力向上をうたうマーケティングは、大谷効果も手伝って大成功。最近は「ウォルマート」のような全国チェーンのスーパーにも陳列されるようになった。
「アメリカでの販売数は堅調。本社だけでなく、球団の選手にも臨時ボーナスが出るともっぱらなんです」(スポーツ紙デスク)
今年のヤクルトが好調なのも頷ける。
一方、テレビ中継で大谷を支える実況担当者にも変化があった。「ビッグフライ、オオタニサン!」の名台詞で有名になったロハス氏が実況を引退。後任のバスガーシアン氏も負けず劣らずクセの強い日本語をシャウトしている。
「サヨナラの場面でもないのに特大ホームランのたびに『サーヨーナーラ』と叫ぶことで有名です。投手・大谷が三振を奪った時には『ドコカヘイッテ、ハヲミガク』と、謎めいた日本語を叫んで話題になりました。叫んだあとに『Go away and brush your teeth(立ち去って歯を磨け)』の〝グーグル翻訳〟だと明かしていましたが、要は顔を洗って出直してこいという慣用句を直訳したもの。困ったことに、この間違った日本語がロサンゼルスの小学生に大ウケで、大流行の兆しを見せているのです。誤った日本文化が広まらないかハラハラしています」(在米スポーツライター)
大谷が起こした「二刀流」ムーブメントとともに、珍日本語ブームが全米を駆け巡っている─!?
*「週刊アサヒ芸能」7月8日号より