東京五輪で「性行為による変異株」が拡散する(3)選手村が変異株の見本市に…

 そうなれば、たとえ重症者が少なかったとしても、大会途中での開催中止という未曽有の事態にもなりかねない。しかも、事実上、選手村での酒宴や乱れた男女の交わりには組織委のお墨付きが与えられているのだ。

「感染対策も不完全、酒宴も自由な性交渉もOKということになれば、選手村は感染爆発の修羅場と化すでしょう。さらに恐ろしいのは、新たな変異株の出現です。選手村はいわば各種変異株の国際見本市会場です。その国際見本市会場で各種の変異株がせめぎ合い、かつ、感染の大爆発とウイルスの大増殖が起これば、新種の変異株が出現し、まず日本全国にバラ撒かれていきます。そして選手や関係者らが帰国することで、この新型変異株がさらに全世界へと一気に拡散していくのです」(感染症専門医)

 まさに目を覆いたくなるような惨状ではないか。

 実は、組織委による感染対策は「穴の開いた避妊具のようなもの」と揶揄されてきた。例えば、選手や大会関係者らの入国に際して実施される「水際対策」だ。本来は14日間もしくは3日間の隔離期間を経て、日本国内での活動が認められる決まりになっていた。ところが実際には、

「入国時に提出する書類には、組織委が例示した理由を丸写しすれば即活動可、という闇運用がなされてきました。事実、テスト大会で今年4月から5月に入国した選手や関係者、マスコミなど2000人超のうち、55%以上が隔離0日で活動を開始していたことが発覚しています」(五輪メディア関係者)

 組織委関係者も、アキれ顔でこう話す。

「今回のオリ・パラでは有観客での開催が既定方針とされています。また、ボランティアをはじめ、選手らと接触する一般人も少なくありません。そんな中でのゴム配布。プレイブックの副題には『大会の安全と成功のためのガイド』とありますが、実際には『成功』ではなく、違う‟セイコウ”だろ、と言いたくなります」

「安心安全な大会で、国民の命と健康を守る」

 バカのひとつ覚えのようにひたすらそう唱えるだけの菅義偉総理(72)の頭には、新種の変異株が日本と世界にバラ撒かれ、それが多数の死者を出しかねない‥‥などという危機感は微塵もないのだろう。スキンの穴は、想像以上に大きいのである。

*「週刊アサヒ芸能」7月1日号より

ライフ