「東京チカラめし」の二の舞に? 居酒屋「金の蔵」の“すし店化”に疑問の声

 外食チェーンの三光マーケティングフーズが、居酒屋「金の蔵」の直営店の一部を、すし店などに業態転換させる方針であることが明らかになったが、ネット上では同じく三光が手掛ける「東京チカラめし」を引き合いに、《二の舞になるのでは?》など厳しい意見も少なくない。

「コロナの影響で東京では酒類の提供自粛が要請されるなど居酒屋は非常に大きな打撃を受け、ワタミが居酒屋『和民』を『焼肉の和民』に次々に替えるなど、業界では業態転換の流れが加速していました。そんななか三光は昨年、沼津我入道漁業協同組合と業務提携していることから、今後は沼津港直送の新鮮なネタを使ったすし店を出店していくとのことです」(フードライター)

 ただ、これにネット上では《三光って事あるごとに業態転換してるけど、成功してるイメージがない。また「東京チカラめし」の二の舞になるのでは?》《そもそも何ですし店を選んだんだろう。回転寿司チェーンは強豪揃いだし、秘密兵器でもあるんだろうか》《「スシロー」以外、コロナ禍ですし店が好調という話は聞いたことがないが大丈夫か》など疑問の声が上がっている。

「三光は人気居酒屋チェーンの『東方見聞録』や『月の雫』を運営していましたが、2008年にリーマンショックでリーズナブル志向が広まると、多くの店舗を全品270円均一の『金の蔵Jr.』に転換していきました。しかし、居酒屋に低価格戦争を巻き起こすなど一時は成功を収めたものの、結局は価格競争に敗れて次々と姿を消していったのです。09年には讃岐うどんブームに乗って『楽釜製麺所』を出店し20店舗まで増やしましたが、昨年をもって全店を終了。また、11年にはご存知の『東京チカラめし』を出店。翌年には累計100店舗を達成するも、あっという間にブームが去って4店舗を残すのみとなっています。このように三光はたびたび業態転換をしていますが、成功しているとは言い難い状況。そのため今回も、コロナ禍で人気になった焼肉店やからあげ店などへの業態転換なら分かりますが、なぜ今すし店なのか疑問がでるのも頷けます」(経済ジャーナリスト)

 否定的な声を一掃することができるか。

(小林洋三)

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