田中に続いてダルビッシュ、マエケンも…楽天のダブル獲得プランが進行中!?

 田中将大の楽天復帰は球界に“凱旋フィーバー”をもたらしたが、今回の2年契約にはオプトアウト(契約破棄条項)が含まれており、わずか1年でメジャー復帰の可能性もある。だが、球団オーナーで親会社の三木谷浩史会長(55)はその先をしっかりと見据えているようだ。なんと、水面下ではパドレスのダルビッシュ有(34)とツインズの前田健太(32)のダブル獲得プランが進行中だという。

 昨季まで球団でフロント業務に携わっていた関係者が打ち明ける。

「ビジネス界を知り尽くす三木谷会長は米国の世界的な経済誌『フォーブス』などから『MLB球団以上』という評価をもらえることも計算済み。そのお墨付きを得ることで米国内に名声を響かせ、MLBのスーパースターたちにも代理人を通じて『NPBのイーグルスに移籍すれば高額マネーを手にでき、MLBへのカムバックも容易だ』と周知されます。その流れの中でダル、マエケンも日本へ、一時的であっても呼び戻そうという考えなのです」

 ダルビッシュには日本ハム、前田には広島と、それぞれ古巣球団がある。が、いずれもコロナ禍で経営的に大打撃を受けていることが楽天に有利に働いている。

「古巣2球団は、復帰させたくても満足のいくオファーを出せないでしょう。NPBの11球団が悲鳴を上げている中、楽天だけはコロナ禍でも親会社が持ち前のネットベースのビジネスを軌道に乗せて、独り勝ち状態。だから球団も田中の復帰実現を含め、毎年のように強気な青天井戦略で巨額補強を繰り返せるのです。ダルやマエケンも『MLB球団以上』、『田中のMLBカムバックを実現させたNPB球団』というバックボーンを誇る楽天から誘いを受ければ、色よい返事をするだろうと三木谷会長はニラんでいる」(元球団関係者)

 一方で、ダルビッシュと前田はともに、現所属球団と23年シーズンまで契約を残している。それはネックとなるはずだ。

 しかし、事情を知る現地ジャーナリストは、ダブル獲りの成立を予測する。

「MLBの世界は、長期契約などあってないようなものだ。ビジネスライクなMLBの観点で考えれば、まず楽天サイドからダル、マエケンの所属球団であるパドレスとツインズに水面下で『莫大な譲渡金を支払うので残りの契約を引き継がせてほしい』と打診し、承諾をもらうんです。そこからパドレス、ツインズが2人をウェーバーにかけてもMLB他球団との契約を成立させず、そのまま自由契約のFA扱いにすることで楽天へ移籍させる。こんな究極の裏技を駆使すれば、実現可能です」

 ただし、仮にこのような方策でダブル獲得に動けば、紳士協定の厳守に心血を注いできたMLB、NPBの両機構からニラまれることにならないか。それでも、先の元球団関係者は断言する。

「いや、楽天だからできるんです。巨人やソフトバンクを出し抜く近年の金満補強を見ればおわかりでしょう。常にサプライズを意識しながら、従来の常識にとらわれずのし上がってきたのが、楽天です。田中の楽天復帰は、あくまでも三木谷会長の描く『世界制覇』へ向けた序章にすぎませんよ」

 はたして常勝軍団と化したソフトバンクの日本シリーズ5連覇を田中が打ち砕き、楽天が盟主の座を奪取するか。

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