テレビ朝日系列で月曜夜に放送されているバラエティー番組の「激レアさんを連れてきた。」。同番組はタイトル通り、毎回かなり変わった“激レア体験”をした人をゲストに呼び、一体どんなことをしてきたのかを徐々に紐解いていく番組だが、1月25日の放送では、「ド素人の主婦が入社10カ月で社長に!」とのタイトルでハンバーガーチェーンのドムドムハンバーガーの藤崎忍社長が「激レアさん」として登場した。
なんでも藤崎社長、専業主婦から39歳ではじめて社会に出てから44歳で居酒屋経営をしていた時に、客として店を訪れていたドムドムハンバーガーの役員からスカウトされて入社。わずか10カ月で社長に就任、その重責を担うことになったという。同チェーンの武器は柔軟な発想による企画力。商品化にはいたらなかったお蔵入りの商品も紹介されたのだが、社長のお眼鏡にかなった人気商品として取り上げられたのが、なんとカニを丸ごと一匹パンにはさんだ「丸ごと!!カニバーガー」だ。
確かにそんなハンバーガーがあれば食べてみたいと思うというもの。2019年の発売当初は、売り切れが続出した人気商品なのだが、放送があったのと同じ25日、「幻のバーガー」となっていたこの商品の再販売が公表された。
見た目はその名の通りで、脱皮したばかりでまだ殻の柔らかいソフトシェルを揚げたものをスイートチリソースで仕上げ、丸ごとバンズに挟んである。しかもカニのハサミには同社のマスコットキャラクターの「ドムぞうくん」の旗が挟まれている。と、まずはそのビジュアルのインパクトが抜群なのだが、高級食材のソフトシェルを手軽に食べることができるし、カニ丸ごとなのだから身だけでなくミソやカリっと揚がった殻のサクサク感も楽しめそうだ。定価は税込み990円だ。
当然SNSでも話題になって、食べた人からは、「ある程度硬いもんだと思ったら、やっこいのなんのってね」「カニさん、旗持って出て来てくれた!姿よし、味よし!」「電車とバスを乗り継いで1時間かけて食べに行った甲斐があった」などと好評のつぶやきが上がっている。
ただ残念なのが、番組で「絶滅危惧種」と紹介されていたように、現在全国26店舗と、店舗数が少ないこと。公式サイトのショップ情報を閲覧すると、「東海地方」には1店舗もなく、「中部」と「九州」は静岡と福岡にそれぞれ1店舗ずつあるだけで、遠距離の人は車で長時間かけていくしかない。SNSでも、「食べたい!!と思ったが東海地方ない悲しみ」「浜松まで車で2時間はかなりつらい」と東海地方の視聴者からは遠距離であるのを惜しむ悲鳴が…。
かつては日本全国に400店舗以上を展開していたドムドムバーガー。今回の爆発的ヒット商品を足掛かりに、ぜひとも東海地方や同じく店舗ゼロの北海道に新店舗を仕掛けてほしいところだ。
(猫間滋)