「男女10人がホテルで…」卑猥パーティーを50回主催した元警察職員の闇素顔

 平日は真面目に出勤して仕事をこなし、休日になれば秘密の“性パーティー”を開く。3年間、ひた隠しにしてきた裏の顔がバレた男の職場はなんと、警察署だった。人には言えない闇の性癖が引き起こした、ハレンチ事件の顛末とは……。

「他人がしているところを見るのが好きだった……」

 11月17日、売色関連の容疑で逮捕されたのは、福岡県警小倉北署に勤務するM容疑者(40代)。逮捕後の供述で、みずからの欲求についてこう白状したのだ。

 地元記者が語る、その特殊な性癖とは……。

「M容疑者は卑猥なパーティーをみずから主催し、もっぱら『視る』ことに徹していました。もちろん性的行為に参加したこともあるにはあったようですが、基本的には参加した男女がまぐわっている様子を眺めることで、自分の性的な欲求を満たしていたというのです」

 コトが明るみに出る発端は、10月29日、M容疑者が忽然と姿を消したことにあった。

「その後、12日間にわたって無断欠勤を続けたM容疑者は、自宅でも警察署のある小倉でもない、福岡市内で発見されています。逮捕後には『現実から逃避したかった。(警察)組織や家族に迷惑をかけて申し訳ない』と語っており、一時は自死することも考えたというほど、憔悴しきった状態だったようです」(前出・地元記者)

 大の男がそこまで縮こまらなければならなかった特異な性的嗜好について、地元記者がさらに続ける。

「M容疑者は小倉北署の会計課に勤務していました。ところが休日になると、博多市内のビジネスホテルや娯楽ホテルの一室を使い、違法な卑猥パーティーをひそかに主催するようになった。乱倫好きな男女をSNSの会員制交流サイトで募集し、参加者を集めていました。パーティーは17年9月から50回ほど開催していたと。つまり、月1回以上のペースだったことになります」

 それにしてもM容疑者は、取り締まる側にありながら、なぜ違法な行為にどっぷりとハマることになったのか。

「きっかけは、ハプニングを売りにしたバーに行ったことだったようです。博多にも何店舗かありますが、M容疑者が初めて訪れた店では、酒が入るなどして興が乗った男女が、あらぬ恥態を繰り広げることがままあった。その様子を目の当たりにし、異常に興奮してしまった。ナマで『視る』快感に目覚めたのだと、供述しています」(地元記者)

 他で得られぬ快楽を味わったM容疑者の欲望は、バー通いでとどめておくことはできなかった。博多の夜の街関係者が、M容疑者に代わって証言する。

「通っていれば、そのうち素性がバレるかもしれん、と思ったんじゃろうよ。それにそういった店じゃ、いつでも男女がヤッてるっちゅうのを見られるわけじゃなかとよ。いつ何時におっぱじまるかは、その日の客とタイミングしだいじゃろ」

 事実、取り調べに対し、「職務上、そうした店に通い詰めることが難しかったため、むしろ自分で主催しようと思い立った」と供述しているという。まさに「ハプニング的」に始まる不確実なハプバーでの恥態に期待するより、行為を目撃できる場をみずから作るのが手っ取り早い、そう考えたのである。
 一方、会計課で働いていた技能は、この内密の趣味においても発揮されていたようだ。地元サークルの関係者が明かす。
「そのパーティーへの男性客の参加費は、1回につき数万円。パーティーの経費は、その金で賄っていたようだね。参加者は基本4、5人の少人数制ながら、10人以上の行為も一度やったことがあると。この手のパーティーでは女性を集めるのが難しいため、途中から仲介者を使って、女の子を仕込んでいた」

 素人のはずのM容疑者がたびたび開催できた背景には、堅実な運営方法があったようで、

「参加する女性には、集めた金の半分を『報酬』として渡していた。残った4分の1は仲介者への支払いに充て、さらに4分の1をホテル代や避妊具の購入などに使っていた。だから手元に残る金はほとんどなかったそうだ。もちろん、動画撮影することもなかった。ただただ痴態を鑑賞する快楽に浸りたかったということらしい」(前出・地元秘密サークル関係者)

 そして、思わぬところから綻びが出る。

「実は今年4月に補導した17歳の女子生徒を警察が調べていたところ、3月に福岡市内在住の40代男性2人と金銭がからむ性的行為をしていたことがわかったのです。すなわち、卑猥パーティーに女子高生を参加させ、M容疑者が男性に紹介した、という形です。そこで任意の事情聴取を受けたのですが、直後から、その所在がわからなくなったというわけです」(前出・地元記者)
 
 11月27日、福岡県警はM容疑者を懲戒免職処分にしたと発表し、「県民の皆様に、心からお詫び申し上げる」とのコメントを出した。

 福岡県内にあるM容疑者の自宅を直撃すると、駅からほど近い住宅街は人けがほとんどない。自宅はひっそりとしており、誰もいない様子だった。近隣住民が曇った表情で話す。

「あぁ、Mさんね。3年くらい前から住まわれてるけど、今はおらんばい。警察署までは電車ば使うて通われなさっとったよ。奥さんも小さなお子さんもおったのに、あんなことしてしもうて。休みの日にはお子さんと散歩しとった優しいお父さんだったのになぁ」

 まさに平日と休日では、別人格だったようだ。

「懲戒免職を食らえば退職金ももらえないことは自明の理。ましてやカネ勘定する会計係の立場なら、決して踏んではならない外れた道だということを知っていたと思うのですが……」(前出・地元記者)

 やめたくとも止まらないのが“性癖”なのかもしれない。「視る」快楽に目がくらんだ会計係の裏帳簿は最後に帳尻が合わなかった。

※「週刊アサヒ芸能」12月17日特大号より

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