11月17日、米グーグルは8月からアメリカで公開している「COVID-19 感染予測」の日本版サービスをスタートさせた。同サービスでは日本の新型コロナウイルスに関する予測を都道府県別に提供し、4週間後までの死亡者数、陽性者数、入院・治療等患者数などをダッシュボードで示してくれるというもの。
「『COVID-19 感染予測(日本版)』は一般のユーザーも閲覧できますが、基本的には医療機関や公的機関に向けたものとなっています。グーグルによれば、厚生労働省が発表するオープンデータや、グーグルのコミュニティモビリティレポート、平成27年の国勢調査結果、国立感染研究所感染症情報センターのデータなどの複合的な情報をもとに算出しているといい、慶應義塾大学医学部の宮田裕章教授が監修をし、日本独自の生活環境なども加味されているとのことです」(社会部記者)
これに対しネット上では、《これを無料で公開してくれるとは素晴らしい》《政府が発表するものより精度が高そう》など称賛の声があがる一方で、《なんでこれが日本の企業から出てこないかな…》《日本でやるべきことを海外の企業が無償でやってくれるって、うれしい反面、複雑な気分だ》と、もどかしさを感じる人の意見も見られる。
「海外、しかも民間会社が日本のCOVID-19 感染予測を公開するというのは非常にありがたい取り組みだとしか言いようがありません。ただ、なぜ日本の企業がこれを出来ないんだというのも当然の声で、ビッグデータの運用、活用は海外に遠く及ばず、コロナの感染拡大で日本は『ITの後進国』なんて盛んに言われるようになりましたが、それをまざまざと見せつけられた印象を受けますね」(ITジャーナリスト)
技術大国ニッポンと言われていたのも遠い昔のことのように思える。
(小林洋三)