大手セレクトショップ「BEAMS」が販売していたTシャツが、ピンクチラシやドメスティック・バイオレンス(DV)を連想させるデザインだったことから、ネット上では「女性蔑視だ」などと批判が殺到。同社は謝罪に追い込まれることとなり、Tシャツの販売中止も発表された。
「問題となったTシャツは、アパレルブランド『LABRAT/ラブラット』とデザイナーのFACE氏が手がけた2枚で、1枚は制服姿で体育座りをして下着が見える女子学生風のイラストに『おまたせ〜エ』『ギャル募集中』『(電話)5×7×-6×6×』(※一部伏字)と書かれた、いわゆるピンクチラシをモチーフにしたと思われるもの。もう1枚は男性が女性の口を塞ぎ、頭に拳銃を突きつけたイラストに『LOVERAT IS OVER(恋人は終わった)』『YOU WILL NEVER LIE TO YOURSELF(あなた自身に嘘をついてはいけない)』と書かれた、DVを連想させるものとなっています」(ネットライター)
この商品は4月中旬から販売されていたが、8月30日に突如としてツイッター上で拡散され、BEAMSの公式ツイッターには《女性に銃を向け肌着が見える姿勢で座らせ、それをファッションだと思うのか》《DVと“性”の売買のどこが可愛いんだ。性犯罪を描いたイラストを販売できるなんて、この“発禁シャツ”に関わった全員、倫理観がどうかしている》《BEAMS二度と買わん》など批判が殺到している。
「批判を受けてBEAMSはこの2商品の販売中止(1商品はすでに売り切れ)を即座に発表し、『弊社ではイラストのモチーフとされた事象へのアンチテーゼがデザインに込められているという解釈のもと、仕入れ販売しておりました。本来であれば、販売過程の商品説明において、バイイングの意図を正確にお伝えすべきでしたが徹底しておりませんでした』と謝罪しました。ただ、このTシャツのデザインが“ウリ”やDVへのアンチテーゼを表現しているかと言われると微妙な気がしますし、大手セレクトショップが販売するに相応しい商品とはとても思えませんが…。そもそもBEAMSは当初このTシャツを『可愛さと毒々しさが入り混じる印象的なアイテム』と紹介していましたから、批判されて仕方ない面もあるでしょう」(ITジャーナリスト)
なお、この商品はZOZOTOWNでも販売されていたが、なぜかBEAMSにばかり批判が集中してしまったようだ。
(小林洋三)
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