マイクロソフトに買収されるか、それともTwitter社の傘下となるのか、アメリカでの「TikTok」の行方に注目が集まっている。
トランプ大統領は8月6日、情報漏えいなど国家安全上の問題から、中国企業が運営するTikTokに対して、アメリカにおける同アプリの使用を「全面禁止」とする内容の行政命令に署名した。このままいけば、45日後となる9月20日より、アメリカ国内でTikTokは名義上、使用できなくなる。
そんな最中の8月6日、「インスタグラム」が世界50カ国でスタートさせた新機能が「リール」だ。TikTokのように15秒の短尺動画を作成できるのだが、これが「丸パクリでは?」と批判が殺到しているという。
「インスタグラムを傘下に持つFacebookは、もともとパクリ戦略がお得意と言われ、Twitterのハッシュタグ機能や写真共有アプリSnapchatのストーリー機能、Foursquareのチェックイン機能など多くの機能を自社のSNSに取り入れているのです。実は、TikTokをパクるのは今回で2回目。2018年には『Lasso』という酷似したアプリをリリースしましたがヒットせず、今回は全世界に10億人以上の利用者を持つインスタに直接TikTokの機能をぶち込んだわけです」(エンタメ誌ライター)
なお、インスタユーザーからは新しく導入されたリール機能に対して、《最近、やたらTikTokっぽい動画が上がってきてウザい》《検索画面にリールがデカデカと表示されていて邪魔過ぎる》《リールが出るたびに“興味なし”ボタンを押してるんだが全然非表示にならない》《TikTokが嫌いだからインスタやってるのにマジで勘弁》など厳しい意見が多く寄せられている。
「Facebookがインスタにリールを導入すると発表した際、同社の株価が6%上昇するなど投資家たちからは好感を得たようですが、ユーザーからの反応はイマイチだったようです。インスタはもともと写真や動画を共有するためのアプリでしたが、最近ではストーリーやIGTV、そしてリールなど多くの機能が追加されたために操作が複雑化しており、若者以外のユーザーにとっては使いづらいものになってしまっている感は否めませんね」(経済ジャーナリスト)
TikTokをパクったことで、むしろユーザー離れが起きなければいいが…。
(小林洋三)