3月28日発売の週刊文春が、ロック歌手のGACKTが仮想通貨スピンドル(SPD)で違法営業をしている疑いがあると報じたが、果たして、なぜGACKTの行為が問題だったのか。また、そもそもGACKTが携わっている仮想通貨とは何なのかを、専門家に解説してもらった。
「GACKTがプロジェクトに深く関わっているために『GACKTコイン』とも呼ばれるスピンドルとは、仮想通貨関連のヘッジファンドにSPD建てで投資ができるプラットフォーム『ゼータ(ZETA)』の提供を目的としたICO(仮想通貨を利用した資金調達法)です。分かりやすく言えば、株式を新規公開して資金を調達することをIPOと言いますが、それの仮想通貨バージョンですね。SPDを購入してもらい、プロジェクトが成功して仮想通貨の価値が上がれば儲かるので、出資を募っていたわけです。しかし、公開後最高0.036ドル(約4円)あったスピンドルの価値は、一時100分の1以下にまで下落してしまい、出資者はかなりの大損をしてしまいました」(仮想通貨専門家)
では、なぜGACKTが違法営業をしていると言われているのだろうか。
「問題視されているのは、出資者を大損させたにも関わらず、本人は公開直後の高値のときにSPDを売り抜けてボロ儲けしていたのではないか、という疑惑があるからです。週刊文春が報じているように、『1000万円が2億円に…』などと出資者にほのめかしていた上で売り抜けしていたとなれば、詐欺に当たる可能性があるのです」(同)
人気沸騰中の主演映画「翔んで埼玉」に水を差すことにならなければいいが…。
(小林洋三)