TBSとフジテレビの「コロナ抗争」勃発、「特番かぶせたのはどっちだ!」

 いつまで特番を作り続けなければならないのか……。新型コロナウイルスの感染拡大防止を目的に自粛が広がるなか、テレビ番組の制作現場からも悲鳴があがっている。そんな状況で4月22日、まさかの事態が発生したというのだ。テレビ誌ライターが指摘する。

「この日、ゴールデン帯の夜7時からTBSでは『ワールド極限ミステリー特別版』を放送。そしてフジテレビでも同じく夜7時から『世界の何だコレ!?ミステリーSP』を放送し、両局ともに海外もののミステリー特番という“丸かぶり状態”になっていたのです。内容的にはTBSが事故ものメイン、フジテレビが事件ものメインと若干の違いはあったものの、いずれも現地映像を交えて再現ビデオを用いる点は一緒。普段なら考えられない“内容裏かぶり”に、視聴者は驚いたことでしょう」

 通常放送ではフジテレビの「世界の何だコレ!?ミステリー」が午後7時から、TBSの「ワールド極限ミステリー」が午後9時からで、放送時間はかぶっていない。ところが今回はTBS側が午後7時からの4時間特番として放送したために、モロかぶりになってしまった形だ。

 この「コロナ抗争」とも言うべき事態、2015年から同番組を放送しているフジテレビにしてみれば、2019年に「ワールド極限ミステリー」を開始した後発のTBSが時間をかぶせてきたのだから怒り心頭だったに違いない。ただTBS側にも言い分はあるようで……。

「時間がモロかぶりになることくらい、『ワールド極限ミステリー』の制作陣は理解していたはず。しかし新型コロナ対策で様々な番組の収録が中止されるなか、今回の4時間特番も放送枠を埋めるための苦肉の策だった可能性があります。テレビ局では放送日程を決める編成部門の権限が強く、その編成から《今回は4時間特番でよろしく》と言われたのであれば、制作現場も気の毒というものです」(前出・テレビ誌ライター)

 そんなトラブルも新型コロナウイルスのせい。制作陣も早期の収束を願っていたに違いない。

(北野大知)

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