アパホテル社長の元谷芙美子氏が「PRESIDENT Online」の取材に応じ、その“特異な価値観”を披歴している。
バラエティ番組やトーク番組にもたびたび出演し、陽気なキャラクターと独特な雰囲気を醸し出してきた元谷社長だが、同記事は一段と突き抜けたインタビューとなった。
元谷社長は、本社のエリート社員たちを“挨拶がなかった”ことを理由に叱責した過去があることを明かすと、「君たちは勘違いしている。自分でエリートだと思っているでしょうが、とんでもない。現場に出て、汗水垂らして頑張ってくれている人こそがエリート」と社員たちの雰囲気を引き締め、「私が入ってきたときに、全員が立ち上がって『お疲れ様です』と言えないようじゃ、うちの会社も終わり」と断言。続けて、「人気のある素敵な社長になりたい」と思うのではなく、嫌われることを恐れずにきちんと社員を教育し、“部下を恋人以上に愛して、息子以上に慈しんであげること”が重要だと説いている。
また、2人の息子を育て上げた際の教育論についても述べており、常日頃から「勉強なんかするな」と忠告し続け、「勉強はできて当然、習ったことができないなんておかしい。ただ記憶力の強い子をつくるだけ」と記憶学習の必要性に疑問を唱えた。さらに、息子らを一度たりとも子供扱いしたことがないと明かし、夜の12時まで仕事があれば、その時間まで子供たちを起こしておいて「お帰りなさい」と言わせるという一風変わった家庭内ルールの存在も打ち明けている。
「元谷社長の独特なマネジメントに対しては、ネット上でも『強気な発言ですが、結果を出されてるので説得力はありますね』『ちょっとばかりの矛盾や強引さなんか吹き飛ばすくらい結果を出してるから説得力が違う』との意見から、『このやり方は結果を出している元谷さんにとっては正解であって、これを他の人が真似するときっと失敗すると思います』『子供を夜12時まで起こしておいて“お帰りなさい”を言わせるのは行き過ぎ。成長期の睡眠はとても大事なので』という指摘まで様々です。大方の意見は“疑問はあるが結果でカバーしている”というものですが、やはり常人離れした哲学の持ち主であることは否めません。しかし、そこに確固たる意志とブレない姿勢があるからこそ、アパホテルの成長や社員からの人望を集められたのでしょう」(週刊誌記者)
インタビューの終盤、元谷社長は「DNA上、私は126歳までは生きられると聞いています」との仰天発言を残し、「90歳まではミニスカートで頑張っていたいですね」と締めた。
やはり、元谷社長のバイタリティーは尋常ではなかった…。
(木村慎吾)