一向に収束の気配が見えない中国での新型コロナウイルス。その影響は一般市民の生活はもちろん、国際的なスポーツイベントにも及んでいる。3月21日に中国海南省の三亜市で開催される予定だったフォーミュラEのレースを中止することが発表された。
「フォーミュラEは電気自動車のレースで、『電気自動車のF1』とも呼ばれています。数年前まではマイナーなレースでしたが、アウディやメルセデス、ポルシェが参戦し盛り上がりを見せています。日本の日産自動車もエントリーしていますね。三亜市での開催は状況が改善されれば開催されるそうですが、実際はかなり難しそうです」(スポーツライター)
ここで気になるのがF1の開催だ。F1は04年から上海でレースを開催しており、今年も4月17日から「上海GP」が行われる予定。開催されるかどうなるか発表されていないが、フォーミュラEからわずか約1カ月後であり、中止になる可能性は十分ある。
「F1は開催するにあたり、そのレース主催者がF1サイドに巨額のお金を払わないといけません。イタリアのモンツァは約150億ものお金をF1から要求されたと言われています。それだけ大きなお金が動いているので、仮にF1の上海GPが中止になったら極めて深刻な状況だと判断できます。ちなみに過去には諸般の事情で延期になったことはあります。ただ、今年は全22レースが行われる予定でスケジュールがびっしり詰まっているので、延期は難しいでしょう」(前出・スポーツライター)
中国での開催とはいえ一大スポーツイベントのF1が中止されれば、東京五輪にも影響を与えるはず。今は新型コロナウイルスが収束するのを願うしかなさそうだ。