7人組の人気YouTuberユニット「Fischer’s」(フィッシャーズ)のンダホが、昨年夏に結婚していたことを発表した。1月26日に公開した「【ご報告】ンダホ、結婚します!」という動画にて明かしたもの。人気メンバーの結婚とあってこの動画は早くも500万再生されており、“高く評価”は20万件を超える勢いとなっている。
「日本のYouTuberでトップ級の知名度を誇るフィッシャーズのなかでも、ンダホは100キロを超える巨体とコミカルな仕草で子供を中心に高い人気を誇っています。18年10月に放送されたバラエティ特番の『変装かくれんぼ ハイド&シーク』(TBS系)では、45名もの芸能人が八景島シーパラダイスでかくれんぼを行うなか、彼が園内を歩くと《ンダホだ!》という声が続出し、その人気ぶりを示していました」(ネット系ライター)
だがンダホの結婚がネットニュースで流れると、多くの祝福に交じって「誰それ?」「知らねえ」といった声も伝わってくる。たしかにYouTubeを見ない層にとってはなじみのない名前かもしれないが、それを公言してしまうのは自ら時代遅れを認める行為なのだという。ネット系ライターが続ける。
「こういったYouTuberに対する“上から目線”は、ほとんどが中高年層によるもの。彼らが名前を知っているYouTuberはせいぜいヒカキンだけでしょう。それはアイドルの名前を知らないのと同じことなので別にいいのですが、気を付けたいのは子供や若者にとってYouTuberはもはや、下手な芸能人よりも有名な存在だということ。その世代にとってはヒカキンやフィッシャーズを知らないことは、ビートたけしや明石家さんまを知らないのと同じぐらいに“有り得ないこと”なのです。この温度差を理解したうえで発言しないと、化石や老害扱いされかねないことを覚えておいて損はありません」
その世代差が如実に表れた一例が、19年9〜10月にヤマザキパンが実施していたキャンペーンだ。ヒカキンと、その実兄で人気YouTuberのセイキンがパン料理バトルを行い、様々なヤマザキパン商品を紹介するというもの。セイキンが動画で紹介したパンには「セイキンおすすめ!」という顔写真入りのシールが貼られ、店頭に並んでいたのである。
「このキャンペーンでは、ツイッターやフェイスブックにシールの写真をアップして《セイキンって誰?!》《マジで誰かわからないんだけど…》という中高年が続出。ただ、年商1兆円の巨大企業である山崎製パンがセイキンを起用しているという現実を、あらためて振り返るべきではないでしょうか」(前出・ネット系ライター)
YouTuberにとって大事な収入源の一つが企業コラボであり、数多くの企業がYouTuberの市場価値を認め、彼らに投資している。その現実をそろそろ中高年層も認めていくべき時期なのかもしれない。
(北野大知)