映画「スター・ウォーズ」の完結編が大ヒット上映中ですね。このシリーズは「遠い昔、遥か彼方の銀河系で‥‥」というお決まりのナレーションで始まりますが、宇宙は知れば知るほど不思議な世界。地球が属する太陽系の周りにはさらに無数の銀河があって‥‥と、スケールがとにかく大きい。
SF映画をさらに楽しむためにも紹介したいのが「天文宇宙検定」。宇宙服の機能から星座の名称、ニュートンら天文学者の功績に至るまで、宇宙に関するありとあらゆる知識が身につく検定です。
それでは例題を見てみましょう。
〈問1〉太陽の大きさは直径で地球の109倍ですが、体積は地球の何倍でしょうか? ①1300倍、②1万3000倍、③13万倍、④130万倍
〈問2〉地球から約40光年離れた場所にある惑星「蟹座55番星e」。この惑星の総質量の3分の1を構成しているのは①鉄、②金、③ダイヤモンド、④クリスタルのうちどれ?
実際の問題はマークシート形式(4者択一方式)で出題されます。例題の答えは〈問1〉が④、〈問2〉が③となっています。
試験区分は小学生レベルの4級から理系の現役大学生でもてこずりそうな1級に分かれており、試験は札幌、東京、大阪などの大都市で行われます。
私はだいぶ昔に2級に合格しましたが、1級ともなると宇宙物理学に関する計算問題が出題されるなど、かなり難しかった印象です。前回試験の1級の合格率はわずか0.8%でした。
しかし、この検定のおもしろいところは、学術的な内容だけではなく、ポップな雑学問題も出る点です。
例えば、アニメ「ドラゴンボール」に界王星という星が出てきます。直径およそ36メートルほどの小さな星ですが、その重力は地球の約10倍。仮にこういう星があった場合、何というタイプの星に分類されるか、といった問題も出たりするんです。
豪華な特典があるのも見逃せません。試験に合格すると、「銀河鉄道999」で知られる松本零士氏のオリジナルイラスト付きの合格証がもらえて、双眼鏡や宇宙関連書籍などが当たる抽選プレゼントもあります。
また、ビジネスとしても宇宙の専門知識は役立つでしょう。2016年に1兆1093億円だった宇宙関連産業の市場規模は、2050年には4兆3932億円に達すると言われています。
先日、実業家の堀江貴文氏が出資するベンチャー企業が、民間単独としては国内初となるロケット打ち上げに成功しましたが、今後はますます宇宙ビジネスに注目が集まってくるでしょう。
すでに宇宙専門の旅行会社が設立され、1回2500万円という高額のツアーを売り出していますが、動くお金が大きいのが、宇宙ビジネスの特徴です。
宇宙新時代の到来を前に、ぜひ取得しておきたい検定です。
鈴木秀明(すずきひであき)/81年生まれ。東京大学理学部、東京大学公共政策大学院を経て資格アドバイザーに。取得資格数は600