米NBAワシントン・ウィザーズの八村塁が、12月16日のピストンズ戦で鼠径部を痛め、今後5試合を欠場することになった。自陣ゴール下でボールを競り合うなか、同僚・ボンガの振り上げた足が八村の“大事な部分”を直撃。その場で倒れ込んで悶絶するも、残り20秒あまりの第2Qを最後までプレーし、ハーフタイム後はコートに戻ることはなかった。
「八村のような同僚との接触はレアケースですが、バスケでは相手に股間を蹴られる事故は珍しくありません。五輪金メダルとNBA優勝の両方を達成した元スパーズのマヌ・ジノビリは、16年2月の試合で相手のヒザが股間を直撃し、睾丸の手術を受けるハメに。その影響からか翌シーズンにはシュート成功率や平均得点がキャリア最低に落ち込み、翌々シーズン後に引退しています」(スポーツライター)
八村の5試合欠場は、負傷箇所の腫れが引くまで待つためと見られている。ファンは今後への影響がないことに期待しているが、バスケに限らず各競技では、股間のケガは珍しくないようだ。
「日本人になじみ深いのはキャッチャーの股をボールが直撃する例でしょう。ファウルカップを装着しているものの、下から突き上げるようにファウルチップが当たると激痛でのたうち回るもの。酷い場合は袋が青紫色に腫れ、吐き気と脂汗で悶絶します。最近では5月23日の巨人vsDeNA戦で、DeNAの伊藤光捕手が二度の股間直撃を受け、4回終了時に交代。また13年10月16日のセ・リーグCSファイナル第1戦では巨人・阿部慎之助捕手がボールの直撃を受け、試合後には『生まれ変わったらキャッチャーはやらないです』とコボしていました」(前出・スポーツライター)
しかし伊藤や阿部の負傷はまだマシなほうだというのだ。選手同士の接触が多いサッカーでは、スパイクで蹴られる例が珍しくないという。スポーツライターが続ける。
「スパイクは金属製ではないものの、その固さは皮膚を切り裂くには十分。日本代表としてワールドカップ出場歴を持つMF今野泰幸もその被害に遭いました。13年元日の天皇杯決勝で相手と接触した今野は、両足をバタつかせて悶絶。この際、袋に裂傷を負い、スタジアム内で縫合手術を受けていたのです。サッカーで袋が裂ける例はザラにあり、スポーツ医学の教科書に実例として患部の写真が掲載されていることも。男子なら我が身を想像してゾクっとするに違いありません」
ともあれウィザーズ八村の負傷が、無事に治癒することを祈るばかりだ。
(北野大知)