これまで稼いだ額は、実に230億円。投資の世界では「神」とも称される、cis氏。1人の個人投資家が、どんな方法で巨万の富を得たのか。そのヒントが、2018年12月21日に発売された自著「一人の力で日経平均を動かせる男の投資哲学」にありそうだ。同書を読んだ経済誌ライターはこう話す。
「cis氏の投資哲学は、冒頭で紹介されている〝上がり続ける株は上がり、下がり続ける株は下がる〟というのが基本です。つまり、投資用語でいう順張り。上がっているときに買い、下がってきたら売ります。これ以外にも、投資技術は紹介されていますが、きわめてシンプルなものだという印象を受けました」
メディアにはなかなか顔を出さないcis氏だが、2011年11月10日に放送されたバラエティ番組「笑っていいとも!」(フジテレビ系)に生出演。今となっては、伝説の放送だ。顔はすりガラスで隠されていたが、興味深いことを答えていた。
「〝株で100億円儲けた男〟ということで、cis氏は登場しました。当時、33歳でした。その後、約7年で資産を倍以上も増やした計算になります。1日に儲けた最高額は、なんと6億円。逆にライブドア事件の影響で、3日で5億円の損失を出したことも明かしました。株の売買を始めた頃は、生活費の5万円をのぞいて、残りの給料とボーナスをすべて投資に使ったといいますから、かなり実戦で揉まれて、知恵をつけてきたと思われます」(前出・経済誌ライター)
ぜひともcis氏から直接指南を受けたいものだが、2月1日のツイッターでは「メディアに出て以降、1000人弱の人から弟子にしてくださいってDMやメール来たけど、金には多少余裕があっても、相場に関しては俺も勉強しながら頭を悩ませてる日々で、勝つか負けるかも紙一重。ましてや人に教えて勝たせてあげるなんて、余裕も自信もまったく無いんです。そんな感じですいません!」と、否定。
同書では、無限に努力をしていれば、たいていの人は勝てるようになるとあるが、その言葉を信じて頑張るしかないようだ。
(石田英明)