徳井義実の復帰舞台はアベマTV? 親会社の事業モデル見直しがチャンスか

 1億円を超える所得隠しや申告漏れが原因で、芸能生活の自粛に追い込まれたお笑い芸人の徳井義実。10月23日のスクープ記事から3週間超が経過し、世間ではその復帰時期が取りざたされるようになってきた。一部には「このまま芸能界引退」との見方もあるものの、大勢としては来春ごろの復帰が予想されているようだ。

「今回は世間に与えたショックが大きかったことから、最低でも半年間は自粛期間が必要との見方が強い。そうなると2020年4月の番組改編期がひとつのタイミングになりそうです。年度替わりにあたる4月は番組スポンサーの更新時期でもあり、『徳井も深く反省しておりますので、どうぞよしなに』と頭を下げるにも具合が良さそう。ただ問題は、どのテレビ局を復帰の舞台に選ぶのかということでしょう」(芸能ライター)

 人気芸人だった徳井はNHK、日本テレビ、TBS、フジテレビでレギュラー番組を持っていたほか、テレビ朝日系の『アメトーーク!』でも準レギュラーとして活躍。逆に言えばこれらのテレビ局に迷惑をかけていたことになる。だが徳井が復帰する場に選ばれるのは、これら地上波テレビ局ではないかもしれないというのである。

「徳井が単独MCを務めていた『DTテレビ』(AbemaTV)では既収録分の放送を続けており、11月15日には第99回の放送を予定。一方で番組打ち切りは決定しており、各出演者にはすでに通告されています。そのAbemaTVが、徳井の復活する場にはふさわしいと言われているのです。一つには『DTテレビ』がまだ放送を続けるなど、ネットテレビ局ゆえのユルさがあること。そしてもう一つは、AbemaTVで事業モデルの見直しが検討されていることが理由となりそうです」(前出・芸能ライター)

 11月13日付の日本経済新聞によると、親会社のサイバーエージェントではAbemaTVを広告収入による無料放送から、課金収入に軸足を置いた運営へと見直しを図るという。これで赤字縮小をもくろむものの、課金番組は視聴者集めに苦労するのがテレビ業界の常だ。

「その課金モデルで強いのが、男性視聴者をターゲットにした艶気を前面に押し出した番組です。それこそ『DTテレビ』もテーマが未経験男性のリビドーだったものの、裸婦デッサンの回ではモデルの体を正面からとらえた映像がないなど、配信とはいえ過激な描写はできませんでした。それが課金モデルになれば地上波同様の制限は不要となり、胸を丸出しにしていた昭和の深夜番組さながらの番組作りも可能になるはず。そんな時に、徳井の話術で番組を盛り上げてきた『DTテレビ』はキラーコンテンツになる可能性を秘めているのです。まずはここで試運転を図り、調子を取り戻してから地上波に復帰という流れも十分にありそうです」(前出・芸能ライター)

 もっとも昭和の深夜番組が令和に復活するのであれば、MCが誰であろうと、視聴者にとっては問題ではないのかもしれない。

(北野大知)

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