【阪神】才木浩人が四球多すぎの不安、能見篤史氏は「相手より自分と闘っている感じ」

 阪神は7月8日、マツダスタジアムでの広島戦に1-6で勝利。今季最長の9連勝で貯金を16とした。

 打線は初回、4番・佐藤輝明の適時打で2点を先制。そして4回に前川右京が適時二塁打、5回には大山悠輔が適時二塁打、7回にも大山が適時打を放ち、さらに4点を追加した。

投げては先発の才木浩人が苦しみながらも5回114球1失点でまとめ、その後はネルソン、桐敷拓馬、木下里都、湯浅京己のリレーで無失点に抑えた。

この試合で今季7勝目をゲットした才木だが、このところ精彩を欠いている。この日は初回から小園海斗に13球を粘られるなど、28球を費やし、2回以降も毎回走者を背負った。3点リードの4回には2四球と安打で二死満塁とされ、中村奨成に押し出しの四球で1点を献上した。

 才木がこの日、与えた四球は4つで、1試合で4四死球以上は5月27日DeNA戦(倉敷)以来、今季3度目。昨季167回2/3を投げて与えた四球は38個だったが、今年はこの試合を終えた時点で投球回数91回1/3で与四球37個と制球の悪さが目立つ。そのため球数が増え、長いイニングを消化できていない。

 実際、才木自身も試合後に「自分らしくないピッチングが続いているのが正直なところ。しっかり修正して、見直してやっていきたい」と振り返っていたが、阪神OB能見篤史氏はテレビ大阪の試合中継のゲスト解説を務め、才木の投球フォームの異変をこう指摘していた。

「少し気になっているのが才木投手のフォームなんですね。投げ終わって一塁に体が倒れるんですね。これは体を開かないと腕が出てこないのか、投げ終わってバランスを崩しているのか。シュート回転したりボールが最後に垂れることにつがるんで」

 能見氏はまた「追い込む形はできているが、そこからウイニングショットをどれだけ良く見せられるかが課題」「見ていて苦しい感じはする。バッターを打ち取るために投げているというより、自分と闘っている感じ」と話していた。

 調子は良くないとはいえ、防御率は1.58でセ・リーグ2位。ファンの間では「一度休ませて調整を」という声も多いが、なかなかローテから外すわけにもいかないだろう。

(鈴木十朗)

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