【阪神】先発投手が豊富すぎてファンが気になる「高橋遥人の枠がない」問題

 阪神は7月6日、横浜スタジアムでDeNAに5-1で快勝し、今季初の8連勝をマークした。先発の伊藤将司は初回、3者凡退と最高の立ち上がり。2回無死から牧に左翼席上段へのソロを被弾したが、以降は無失点を続け、7回5安打1失点と好投。今季3勝目を手にした。

 打線は今季4戦0勝2敗のジャクソンが相手先発だったが、初回に森下翔太と佐藤輝明の2者連続本塁打などで3点を先制。3-1で迎えた3回表には二死二塁から大山悠輔の適時二塁打で1点を追加した。8回先頭には森下がバックスクリーンへの15号ソロ。1試合2発は23年9月1日以来で今季初だ。

 阪神はこれで7月は負けなしの6連勝。貯金を15として2位広島とは6.5ゲーム差。このまま勝ち続けると、最短で16日に優勝マジック46が点灯する。

 独走体制に入りそうな勢いだが、この要因に、一つには先発投手陣の充実ぶりがある。この日でチーム防御率は1.93。8連勝中にチームが許した失点は5点にすぎない。先発ローテ6投手の防御率も高レベルで、才木浩人1.56、大竹耕太郎 2.06、伊原陵人1.26、村上頌樹1.76、デュプランティエ1.31、伊藤将司0.59となっている。

 一方、投手陣が充実しすぎていることが、ある問題を引き起こしているようだ。

「“高橋遥人の先発枠がない”問題です。高橋は現在2軍で『左尺骨短縮術後に対する骨内異物除去術』から完全復活を目指していますが、6月には実戦復帰し、順調に仕上がっている。藤川監督も先日、後半戦復帰を示唆しており、1軍昇格は遠くない。ところが今の阪神の先発陣は全員エース級で、先発ローテから外す投手は見当たらない。そのため“遥人をどこに入れるんだ?”というのが阪神ファンの間で話題になっているのです。しかも2軍にはまだビーズリー、西勇輝、門別啓人など充実の顔ぶれが控えています」

 贅沢な悩みとはこのことだろうが、高橋復帰後の先発ローテをどうするか、藤川監督の舵取りに注目したい。

(鈴木十朗)

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