埼玉は“麺料理王国”だった!うどん・ラーメン・パスタの名物チェーンまとめ

 全国には同じエリア内で店舗を展開する飲食系のローカルチェーンが多数存在。なかでも麺モノに限定すると、埼玉県がローカル麺料理大国であることはあまり知られていない。

 例えば、うどんの生産量はなんと香川県に次いでの2位。埼玉には全国チェーンの丸亀製麺、はなまるうどんが台頭する前から「山田うどん」というご当地チェーンが存在する。現在は関東一都6県に154店舗を構え、うち半数を超す84店舗は埼玉県内。地元では2大チェーンを店舗数で凌駕しているのだ。

 讃岐うどんとは対照的なやわらか麺が特徴で、関東風の濃いめのつゆとよく合う。また、「パンチ」と呼ばれるもつ煮込みも看板メニューとなっており、これ目当てに訪れる人もいるほどだ。

 他にも埼玉には、つけ麺スタイルで食べる武蔵野うどんが古くからあり、特に人気は埼玉や都内などで20店舗展開する「竹國」。コシのある太麺とたっぷり具材の温かいつけ汁との相性はバッチリ。一部店舗のみ実施だが、うどん店では大変珍しい食べ放題サービスも大好評だ。

 また、今や関東圏以外にも進出し、ローカルチェーンとは言えないかもしれないが、豊富な中華系メニューがウリの「日高屋」も埼玉発のチェーン。同じく埼玉・東京を中心に、近年は関西にも出店する「ぎょうざの満州」も餃子だけでなく麺料理や一品料理も充実。どちらのチェーンも食事だけでなく飲み目的のお客からも支持されている。

 さらに埼玉で忘れてならないのは、イタリアン系ローカルファミレスの「るーぱん」。現在は県内6店舗のみの営業だが、半世紀以上の歴史を持つ老舗だ。パスタ系メニューの半数以上は深皿で提供され、スープ系のソースと麺が絶妙に絡み合う。これが食べたいために長年通い続ける者も少なくない。

 ちなみに総務省発表の2024年の「家計調査」によると、県庁所在地別の外食におけるさいたま市の日本そば・うどんの支出額は6位で、中華そばが9位、その他麺類(パスタなど)が3位。どれも突出して多いわけではないがどれも上位にランクインしており、麺料理全般が好きなことが分かる。味自慢のローカル麺料理チェーンが揃っているだけに選択肢には困らなそうだ。

(高島昌俊)

※写真は「るーぱん」

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