数々のグッドデザイン賞を獲得し、おしゃれ家電として人気を博したバルミューダ。そのバルミューダから独立したデザイナーが手掛けた新しい扇風機のデザインが、注目を集めている。
「DesignStudio iD4」は、バルミューダでプロダクトデザイン部のエキスパートを務めた髙野潤氏が独立し、2023年に立ち上げた会社。これまでにスマートアラームクロックやヘアードライヤーなどを発表している。高野氏は11月27日から12月1日まで開催された「DESIGNTIDE TOKYO 2024」で、扇風機と空気清浄機の2つのコンセプトモデルを発表したが、扇風機のあまりにも独特すぎるデザインが話題になっている。
扇風機はバルミューダを思わせる洗練されたモダンなデザインだが、一方で極細の長いスタンドや、配線が内蔵されておらずむき出しになっていることから、使用中の安定性や危険性を指摘する声が寄せられたのだ。
SNS上では「未来感のあるデザインだけど、危なっかしくて使えない」「昭和37年頃のナショナルのデザインですね」「おしゃれだけど機能性は二の次なのが残念。羽根にカバーがなく危険でしかない」などと、どれも手厳しい。
高野氏は自身のXで「宇宙ステーションか何かのように見える部品ができた」と語っており、扇風機のデザインにはかなりこだわりがある様子。もちろんコンセプトモデルゆえ、このままの形で製品化されるわけではないだろうが、せめて羽根のカバーや配線は内蔵してほしいという意見が圧倒的のようだ。
おしゃれなデザインで大人気になったバルミューダの株価は一時は2400円を超えていたが、現在は960円前後と6割減になっている。自社開発したスマートフォンの不評などが原因とされているが、デザイン性を優先するあまり、スペックの割に価格が高いといった指摘も少なくない。
まだコンセプトモデルの段階ではあるが、バルミューダのデザインを率いていただけに、高野氏の扇風機にもネガティブな目が向けられてしまったようだ。
(ケン高田)