北海道ではU.F.O.やペヤングがない店も!「カップ焼きそば」は地域で嗜好がこれだけ違う

 2024年は、日本にカップ焼きそばが誕生してから50年という節目の年だ。世界初となる「エビスカップ焼きそば」(74年7月発売)は製造元の倒産により販売終了となったが、その後、カップ焼きそばは順調にシェアを拡大。今ではスーパーやコンビニでもカップ麺がコーナーの一角を占めているのは周知の通りだ。

 そんなカップ焼きそばだが、実は、カップラーメンに比べると地域ごとに人気商品に偏りがあるようだ。例えば、西日本では業界シェア1位の「日清焼そばU.F.O.」(日清食品)、東日本では2位の「ペヤングソース焼きそば」(まるか食品)が支持されており、全国的に安定した人気を誇るのが「一平ちゃん」(明星食品)だ。

「U.F.O.のドロッとしたソース、ペヤングのウスター系ソースは、それぞれ西日本、東日本の人の好みの味付けなのでしょう。一平ちゃんは付属のからしマヨネーズが特徴です。同じカップ焼きそばでも、味付けにはそれぞれ明確な違いがあるのです」(食品業界誌編集者)

 また、北海道限定の「やきそば弁当」(東洋水産)、東北・信越地方限定の「焼そばバゴォーン」(東洋水産)のように、地域限定で販売されているブランドもあり、いずれも現地では圧倒的な人気を誇る。特に北海道では、やきそば弁当は置いてあるのにU.F.O.やペヤングがないという店もある。低価格なところも受け入れられており、旅行の際の土産として購入する若い人も多いという。

「この両ブランドが人気なのは、地域限定という希少性もありますが、どちらも粉末スープ付きで湯切りのお湯を使って作るのが大きなポイント。特に冬場の冷え込みが厳しい地方のため、そんなところも影響しているのだと思います」(前出・編集者)

 普段何気なく食べているカップ焼きそばだが、レアな地域限定ものも含め、各商品の食べ比べをしてみるのも面白いかもしれない。

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