サッカーJ1で首位の町田ゼルビアが日本代表DF中山雄太を完全移籍で獲得したと発表した。中山は8月14日から練習に合流、「優勝を確定させたい。今すぐにでも試合で出られる」と話した。
今年5月までイングランド2部リーグのハダースフィールド(今季より3部に降格)に在籍していたが、退団が発表されていた。
「複数のJ1クラブが中山獲得に向けて動いていたようです。町田が出した条件がよほどよかったんでしょうね」(夕刊紙記者)
ちなみに中山の年俸は出来高を含めると3億円近い高給となる。JリーグのNO.1年俸は元日本代表FW大迫勇也(神戸)で総額4億円だ。町田のオーナーはABEMAの藤田晋社長で、W杯カタール大会全試合の日本向け放映権を200億円以上の価格で契約をした人物である。7月にも日本代表MF相馬勇紀を同じくJ1名古屋から獲得している。
「名古屋と契約が残っているなかで3億5000万円以上と言われる移籍金を払って獲得しました」(サッカー担当記者)
中山の獲得も金に任せた移籍劇に見えるが、もう一つ事情がある。
「中山のマネジメント事務所は本田圭佑の実兄・弘幸氏が経営する会社です。町田の藤田オーナーと本田には太いパイプがありますからね」(前出・夕刊紙記者)
ちなみにサッカーJ1の平均年俸は4000万円に届かない。複数のJクラブのフロントは「1億円プレーヤーを出せるクラブは本当にごくわずか。2億、3億の年俸を1人の選手に出すのなら複数の選手と契約します」と消極的な補強しかできない経営状態にある。希望していた海外クラブからのオファーがなかった中山にとって、まさに“渡りに船”的な5年半ぶりのJリーグ復帰となる。
(小田龍司)