奈良公園で撮影された外国人観光客による鹿への虐待と見られる動画がSNSで拡散され、物議を醸している。
奈良公園の鹿を巡っては、これまでも観光客とみられる男が鹿を蹴り上げる動画がネット上で拡散され、非難が殺到したことがあった。奈良の鹿は国の天然記念物に指定されていることから、文化財保護法に違反する可能性があるため、地元警察はDJポリスを出動。「Never kick the deer(決してシカを蹴らないでください)」と注意を呼びかけていた。
そんな中、今度は中国人と見られる女性観光客が、鹿にまたがっているかのように見える動画がSNSで拡散したのだ。鹿の被害を憂いていると思われる人の中には、《もう外国人観光客は来ないでほしい》と切実に訴える声もあり、賛同者は後を絶たない。
だが、この一件はこれで終わらなかった。その後、同じ女性の別の動画が発見され、「新たな事実」が発覚したのである。
「『鹿に乗る中国人』として拡散した動画を見た人からは、《マジで中国人は入国禁止にしてほしい》《こんな人たちと共生なんて絶対無理です》などと怒りの声が上がっていました。ところが、新たに発見された動画では、女性は実際には鹿の手前に座っており、むしろ鹿の背中をなでるなど無邪気に戯れていただけでした。どうやら一部の者が、彼女が鹿にまたがっているように矢印などで誇張していただけのようです」(ネットニュースサイト編集者)
鹿を蹴るような動物虐待はもってのほかだが、虐待があったように見せかける行為も悪質と言える。いずれにせよ、奈良の鹿にとっては迷惑極まりない話に違いない。
(ケン高田)