通販会社「ジャパネットたかた」のサブスク戦略がスゴイと話題になっている。
ジャパネットでは毎月全国各地のグルメ食材を自宅へ届ける「グルメ定期便」が人気になっており、昨年9月時点で累計会員数は19万人を突破。お客様評価は5点中4.31と満足度もかなり高い。
毎月一定の金額を払えば全国各地の名店の味が楽しめるのだから、人気になるのは当然ともいえるが、実はグルメ定期便には送られてくる商品とは別に、客が本当に求めている“あるもの”があったのだ。
「ジャパネットの商品紹介では、『グルメ定期便が届くようになって何が変わりましたか?』という質問に、『毎月母から連絡がくる』という客の声が紹介されています。要は親が子供や孫のために契約して、グルメをきっかけに、普段なかなか連絡しない、会わない親子のコミュニケーションが生まれるというわけです。店は商品を買ってもらえる、ジャパネットは利益を上げる、購入者は孫や子どもとの交流が増え、さらに家族で美味しいものを食べることができる、いわばオールウィンの状態になるというわけです」(フードジャーナリスト)
ジャパネットが販売する商品については、「機能を省いて安く売っている」と批判する声もあるが、商品の使い方などを含め、特に高齢者にとってはトータルパッケージとして完成しており、評価は高い。単なるグルメのサブスクにも、深い戦略が練られていたことに驚かされる。
(ケン高田)