性的搾取だ!宇都宮市で勃発「萌えキャラトラブル」に鉄オタ&左派入り乱れの背景

 栃木県宇都宮市は8月24日、X(旧Twitter)で市の産業PRキャラクターとして活動している萌えキャラは宇都宮市とは無関係との公式見解を発表した。なぜわざわざそんな断りを入れる必要があったのか。問題は、8月21日にⅩに上がった投稿が発端だった。

「市が『公式ではない』と発表したのは『蒼空はるか 宇都宮市産業PRキャラクター』の名前で運営されていたアカウント。このアカウントが8月21日、宇都宮市で8月26日から運行スタートする路面電車のLRT(ライトレール)をPRするイラストを投稿したのですが、それが超ミニスカのセーラー服を着た、いわゆるエモい萌えキャラのイラストだったため、『女子高生使うな』『未成年者の性的搾取』と批判され、炎上してしまったのです」(ネットライター)

 蒼空はるかとは、宇都宮市に住んでいる女子高生という設定で、漫画作品にもなっている美少女キャラクター。イラストでは、彼女を含む学友5人組が、パンツが見えそうな超ミニスカート姿の背後に、導入予定のLRTの車両が描かれている。そして左下には「協力 宇都宮市総合政策部広報広聴課」「当該コンテンツは宇都宮市の許諾を得た上で民間有志によって非営利運営されています」との記載。

 これを見れば、「宇都宮市が青少年の育成に相応しくないキャラを使ってLRTの売り込みをやっている」と、苦情を申し立てる市民が出てくるのは当然だ。ところが宇都宮市では、協力したことも許諾したことも一切ないという。

 だが、アカウントの運営元であるデザイン事務所は「宇都宮市に協力して頂いたとの確信・事実がございます」と反論しており、当事者同士でどんな齟齬があったかなかったかは不明だが、要は蒼空はるかが住んでいるという設定の宇都宮市を勝手連的に応援していたということだろう。
 
 と、ここまでならどこにでもありそうな萌えキャラ炎上のトラブルだが、実はこの騒動の背後でさまざまな憶測が渦巻いていた。

「1つは、今回のLRT運行は実は国内75年ぶりという記念すべき出来事のはずなのに、蒼空はるから5人組がデカデカとLRTの前に立っていて、『肝心の車両が見えない』といった鉄道ファン方面からのバッシングがあったということ。もう1つは、今回のLRT運行開始には共産党が予算面から反対していたという経緯があり、件のイラストが炎上したのも、この反対意見と萌えキャラ糾弾の一般クレームが結びついたためとの見方が浮上しているのです」(同)

 結局、宇都宮市は無関係だったのだが、安易な萌えキャラ使用は非常に危険という教訓は残った。

(猫間滋)

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