ワースト10には入っていないものの、04年上半期の「てるてる家族」は朝ドラ史上初めて、全話視聴率が20%割れした作品として知られている。しかし同作はヒロインの石原さとみにとって黒歴史になっているのかといえばさにあらず。実は朝ドラファンの評価は高いのである。
視聴率低迷の原因は、石原を四女役とする四姉妹の演技にあったとの説が有力だ。特に次女役の上原多香子が痛かったとは長年の朝ドラファン。共演者の存在は重要なようだ。
12年後期にヒットした堀北真希主演の「梅ちゃん先生」以降、朝ドラでは全話視聴率20%超えが続いているが、そのなかで夏菜の「純と愛」と並んで20%割れを記録したのが、土屋太鳳がヒロインを務めた「まれ」(2015年、全話視聴率19.4%)だった。
「一生懸命な演技に定評ある土屋は本作でも当初はパティシエ修業に没頭。しかし途中からコミカル要素が激増し、視聴者が離れました。それはNHKが『あまちゃん』(2013年)的な要素を求めたからだと言われています」(テレビ誌ライター)
まさかNHK側が作品を“ぶっ壊す”とは、土屋も気の毒だ。