2月12日、河野太郎デジタル相が「日曜報道 THE PRIME」(フジテレビ系)に出演。岡山県備前市がマイナンバーカードを取得した世帯に限定して市立小中学校の給食費を無償化する方針を示していることについて「問題ない」との認識を示し、ネット上で批判が殺到している。
備前市のマイナカード普及策には市民から反対の声が相次ぎ、5日には「マイナカードと給食費を引き換えにしないで」と書かれたボードを掲げた市民団体が市内2カ所で抗議デモを行った。これについて、番組に出演した元大阪市長で弁護士の橋下徹氏は、給食とマイナカードは全然関係ないとした上で、行政サービスに直結したものに差をつけるのはある意味制裁と説明。「マイナカードと関係ない部分で人質を取るのは納得できない」と語った。
これを受けて河野デジタル相は、マイナカードを取得しない人にデメリットを与えるということに関しては問題があるとしたが、一方で取得した人へのメリットについては、「ある面、考えていいのかなと思います」と備前市のマイナカード普及策に対しては問題ないとする考えを示したのだった。
「河野氏の言う通り、取得した人にメリットがあるのは問題ないと思いますが、取得しないことで給食費無償化の対象外となるのは間違いなくデメリットになり、これがOKというのは少々理解し難い話。橋下氏が言うように、行政サービスに直結したものにマイナカード取得者と非取得者の差をつけるのはある意味『制裁』であり、脅迫であるようにも感じられます」(フリージャーナリスト)
マイナカードの普及策を市立小中学校の給食費でやる必要はまったくないと思うが…。
(小林洋三)