もう「タダ乗り」は許さない…Netflix「アカウント共有禁止」は日本でも始まるか!?

 動画配信サービス大手の米・Netflixは2月9日、同居家族以外のユーザーとのアカウント共有を禁止する対策を、これまで実施してきた中南米に加えてカナダ、ニュージーランド、ポルトガル、スペインにも広げると発表した。

「ロイターが2017年に実施した調査では、18〜24歳の21%が同居家族以外のユーザーとアカウントを共有していたことが明らかになりました。実際、若者の多くは、1つのアカウントで複数人が動画視聴を楽しんでいて、Netflixもそれを放置していました。しかし、22年の第2四半期は加入者が約100万人も減少し、新規会員数の伸びも鈍化していることからアカウント共有が問題視されるようになり、中南米で共有を禁止する対策が試験的に導入されていたのです」(ITライター)

 Netflixのアカウント共有対策は、契約者が住んでいる場所以外からのアクセスを、IPアドレス、デバイスID、アカウントアクティビティなどから判断してブロックする仕組みだという。外出先に自分のデバイスを持って行って視聴する際には制限が掛けられることはないが、1カ月に1回は自分の住んでいる場所で開き、デバイスを認識させる必要がある。また、これまでアカウントを共有して視聴していた人は、追加料金を支払うことでサブアカウントとして引き続き利用することができる。

「アカウントの共有対策については、今後は日本での実施も検討中だとしています。当然と言うべきか、導入反対の声も上がっていて、ネット上では《共有できなくなったら解約する》といった声も見られます。ただ、他の動画配信サービスには1デバイスの接続しか認めないものもありますし、同居していれば1アカウントで家族全員が視聴できるのはかなり柔軟な対応とも言えます。Netflixでは昨年導入した広告付きプランの利用率がわずか0.2%と大苦戦を強いられていることから、今後はさらにアカウント共有対策をする地域を広げ、『タダ乗り』を抑えようとするはずです」(前出・ITライター)

 解約か契約延長かは、やはり「それでも見たくなるコンテンツがあるかどうか」がカギになりそうだ。

(小林洋三)

ライフ