岸田文雄総理が10月28日の記者会見で明かした総合経済対策。物価対策や中小企業への支援などが盛り込まれていたが、中でも目玉と言われたのが子育て支援。所得制限をもうけずに、新生児1人につき10万円相当の支援と出産育児一時金の大幅な増額を打ち出した。
11月1日放送のテレビ朝日系「モーニングショー」で政府の経済対策に異を唱えたのが番組コメンテーターで弁護士の菊間千乃氏。
「なんかね、メリハリできないのかなって思いますよね。コロナの給付金の時も一律10万円ってなって生活が困窮していない人にも10万円払われて、本当に困窮している人たちは、10万円ではとても足りないという状況があって‥‥」とコロナ禍を振り返って、今回の子育て支援について、こう持論を述べる。
「たとえば出産した女性に10万円として、裕福な方たちは10万円、おそらく必要ないですよね。裕福だから、子供何人も産むことができていて、やっぱり困っている方たちは本当に大変で、『子供1人でも精一杯です』『2人目ほしいけどできない、産めない』って方たちからすると、10万円じゃぜんぜん足りないわけで…」
さらに菊間氏は「コロナのあの時に考えて、もうちょっとメリハリを持ってできないのか、ということを、なんでこの3年くらい経ってもできないで、同じように“一律”って形になってしまうんだろう」と問題提起。MCの羽鳥慎一は「困窮している方に手厚くって傾斜的なところですよね」と他のコメンテーターに意見を求めた。
菊間氏の「裕福な方は何人も産める」というコメントに反応した視聴者からは《確かに金持ちも貧乏人も一律10万円はおかしい》《高所得者は児童手当廃止になったし一理ある》と支持する意見もあれば、《裕福だから何人も産めるとは限らないけどな》《子供を何人も産んだ金持ちあまり見たことない》と疑問を感じる声も…。
「菊間さんの発言は子育て世帯の間で話題になっています。富裕層の線引きは難しいですが、夫婦共働きで高所得をキープしながらなんとか子育てしている世帯は少なくありませんからね」(ネットライター)
すでに今年10月から高所得者(目安年収1200万円以上)の世帯で児童手当が廃止となり、賛否が分かれている。子育て世帯を分断するような発言として、違和感を覚える視聴者も少なくなかったようだ。